「敷く」と「置く」という言葉について、詳しく解説していきます。
「敷く」の意味や使い方
「敷く」とは、主にその上に何かを乗せる目的で広げる時に使う表現です。
「ふとんを敷く」と使うと、そこで寝ることになる人や掛け布団がその上に乗ることになります。
ですが、何かが乗らないと使えないという訳ではなく、「水物をこぼしても大丈夫なように、ビニールでも敷くといい」などという用いることもでき、このような特定な目的の為にそれが行われる場合や、特にこれといった目的がないこともあります。
「置く」の意味や使い方
「置く」は、何かを設置することに使います。
特にそれによる目的がない場合にも普通に使える表現で、「とりあえずそこに置くことにした」のように、その行為自体にそれほど意味がないという場合も少なくありません。
また、この表現は物だけになく、人に対して用いることもでき、「彼はそこに置くことにした」と使った時には、(その彼がそこに居ることで成り立つ)何かの役目を任せた、または人事のことだと解釈していいでしょう。
「敷く」と「置く」の違い
「敷く」は、広げるという意味になる言葉なので、形があるものにはまず使いません。
広げて使う先の布団や絨毯、シートなどがよく対象になりますが、こちらも人に対しても使うことができます。
その場合には複数の人の「配置」という解釈になり、例えば、野球において「バントに対するシフトを敷く」といったような使い方がそれに当たります。
「置く」の方は、基本的に形があるものが対象です。
「家具を置く」といったような使われ方がメインになり、人に使う場合は先の通りの解釈になります。
このように、これらは使える対象が異なっている為、置き換えて用いられることはまずありません。
「敷く」を使った例文と意味を解釈
「敷く」を使った例文と、その意味の解釈になります。
この言葉は、広げられるものが対象になると考えていいでしょう。
「君はテーブルクロスを敷いておいて」
食事の用意と思われるシチュエーションで、テーブルクロスを広げておくようにと言われたようです。
その上に食器などが乗ることになるので、この言葉にちょうど合っている使い方となっています。
「置く」を使った例文と意味を解釈
こちらは「置く」を使った例文と、その意味の解釈になります。
その後にまた動かせるものが対象になることが多い言葉です。
「ここに置くことにしたはいいが、邪魔にならないだろうか」
置いたものは、また動かす場合があると考えていいでしょう。
もう動かすことがないという場合には、この「置く」ではなく、「設置する」と使う方が合っています。
まとめ
「敷く」と「置く」には、このような違いがあります。
対象となるものが違うという点と、「敷く」と使う場合には、何かしらの(主にその上に何かが乗る)目的が伴っていることがほとんどだと考えていいでしょう。