この記事では、「手に余る」と「手に負えない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「手に余る」とは?
物事が自分の能力を超えていて解決や処置ができない状況であることを意味します。
元々の由来は、量が多くて持てない、自分の手に持ちきれないという意味の「手に余る」から来た言葉です。
手の大きさや数は自分自身で変える事はできないため、許容範囲を超えるという意味でも使われるようになりました。
「手に余る」の使い方
自分自身の能力を超えていたり量が多すぎたりする場面で使われますので、この場合は困っている状況が多いです。
また困っていなかったとしても、自分にとってその物事は能力が高すぎてふさわしくないと思っている場合に使われます。
ですので、この言葉を聞いた場合には、その人は量や質が自分の能力に合っていないということを言っていますので、しっかり相手の意見に耳を傾けるべきところです。
「手に負えない」とは?
自分の思っている通りに扱うことができない、コントロールできないという意味です。
また処置に困ってしまうという意味もあります。
これは物事や人に対しても使われます。
「手に負えない」の使い方
こちらは「手に余る」以上に困っている状況です。
その物事自体を扱うことができない状況なのでもちろん処置をしたり解決はできない状況です。
ですので、自分だけの能力ではどうすることもできずに、人に助けを求めたり、これはできませんと相手に伝えたりする場合に使われます。
似た言葉として「手を焼く」や「お手上げ」のような言葉もあります。
「手を焼く」はこれも扱いがうまくできずに処理しようとすれば、火傷を負うように何か悪いことが起きてしまいそうな状況を表しています。
「お手上げ」はこれ以上、もうどうすることもできない状況を示しています。
「手に余る」と「手に負えない」の違い
「手に余る」では少しならできるが量が多いや自分にとって少し能力の高いことを要求されている場合に使われることが多いです。
「手に負えない」はかなりの高いレベルを要求されていて、自分にとっては到底できないことのように思われる物事を言います。
「手に余る」の例文
・『この仕事量は彼ではきっと手に余るだろう』
・『こんな高性能な機械は彼には手に余るだろう』
・『優秀なかれにも手に余る問題が出題された』
「手に負えない」の例文
・『あのわがままな子は私の手に負えない』
・『この問題は彼の手に負えないだろう』
・『この事件はもう私の手に負えない』
まとめ
二つの言葉はどちらも自分にとっては処理しきれないもの、という点で似たような意味ですが、少しニュアンスが違う言葉でした。
この言葉を言い間違えてしまうとビジネスシーンでは、こんなこともできないの?というように思われてしまったりするかもしれません。
ほぼ意味は同じですが使い分けには注意したいです。