この記事では、「寄付金控除」と「ふるさと納税」の違いを分かりやすく説明していきます。
「寄付金控除」とは?
「きふきんこうじょ」と読み、その名の通り、寄付したぶん、支払う税金が減る仕組みのことです。
寄付が、「特定寄附金」【とくていきふきん】だと認められたときに、税金を減らすことが出来ます。
所得税を計算するときに、所得から一定の額を引くことの出来る「所得控除」になることが一般的です。
税の計算をするときの所得が、その分減るので、税金が安くなります。
政治活動に関する寄附金や、認定NPO法人などに対する寄附金、公益社団法人等に対する寄附金などの場合は、「税額控除」を選べることもあります。
こちらの控除が認められると、払うべき税金から直接控除されるので、一般的に、所得控除よりも節税効果は高いです。
「寄付金控除」の使い方
寄付をして、控除を受けたい時などに使用します。
「寄付金控除の対象」などと、使います。
「ふるさと納税」とは?
過疎化がすすみ、税収が減っている自治体と、都心との格差を是正するために作られました。
名前に、「ふるさと」と付きますが、自分とは縁のないところにも、寄付出来ます。
自分が選んだ地方自治体に寄付を行った時に、寄付金のうち、2,000円を超える分が、所得税・住民税から控除される制度のことです。
これは、「寄付金控除」の対象となり、所得税については、「所得控除」が適用されます。
そして、住民税に対しては、「基本分」と、「特例分」が控除されます。
その結果、一定の上限までは、寄付金から2,000円を引いた額が、全て控除される制度です。
更に、ふるさと納税を行うと、自治体から、返礼品が送られてくることが多いので、年々利用する人が増えています。
返礼品は、寄付金の3割以内に相当する特産品などが多くなっています。
返礼品によって、選ぶ人も多くいます。
また、使い道に関しても選べます。
「ふるさと納税」の使い方
名詞として使います。
「ふるさと納税を行う」などと、使用します。
「寄付金控除」と「ふるさと納税」の違い
「ふるさと納税」は、「寄付金控除」のうちの一つです。
一般的には、寄付をした金額が戻ってくるわけではありません。
それに対し、「ふるさと納税」は、「所得控除」の他に、住民税の「特例控除」があるので、上限までは、寄付金から2,000円を引いた額が全額控除されます。
注意が必要なことは、上限があることです。
「ふるさと納税」は、家族の人数と、年収、住宅ローン控除・医療費控除の有無などによって上限が決まります。
制度がときどき変わるので、確認が必要です。
それに対し、「寄付金控除」は、「一年で寄付した特定寄附金の額」又は「総所得金額等の40%相当」のどちらか低い方から、2,000円を引いた額になります。
「寄付金控除」の例文
・『多額のお金を渡して、それに対して寄付金控除が使えると思ったのに、対象ではなかった』
・『NPO法人への寄付に対する寄付金控除が、税額控除の対象だったので、思ったよりも節税できました』
「ふるさと納税」の例文
・『特産品が送られてきて嬉しかったので、いろいろなところにふるさと納税を行ったから、確定申告しなければならない』
・『ふるさと納税の書類を、年末調整の時に提出しなかったので、ただ、お金を払っただけになってしまった』
まとめ
寄付をすると、控除を受けられることがあります。
しかし、上限を超えてしまうと、控除されないので注意が必要です。