この記事では、「不適切会計」と「粉飾決算」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不適切会計」とは?
会社の会計処理において、不適切な点があった場合に、この「不適切会計」だと表現されます。
その内容は様々で、単純な計算ミスから、計算に入れるべき領収書などが一部抜けていた、または売上げを水増ししたり、逆に少なく見せ掛けるようなこともこれに含まれます。
最後のような故意に行われるものも含んだ、会計処理がきちんとされていないという意味の言葉になる為、どのような原因からそうなってしまったのかが別に表現されたり、表現しないといけない場合が多いと考えてください。
「粉飾決算」とは?
「粉飾決算」とは、故意に売上げを水増しする会計処理のことです。
よって、「不適切会計」の中の一部になり、これを行う理由は、企業としての順調な業績だと見せ掛ける為です。
実際にはそこまで売上げがなくとも、実際以上に多く見せ掛けることで、株価の上昇による企業価値が高められることになります。
本当は赤字なのに、黒字に見せる為に行うこともあり、「不適切会計」の中でも悪質な行為になります。
それは、売上げが順調だと見せ掛けることで、虚偽の会計内容によって銀行などの金融機関の信用が得られたり、株価にもそれが反映してしまう為に他なりません。
「不適切会計」と「粉飾決算」の違い
「不適切会計」と「粉飾決算」の違いを、分かりやすく解説します。
「不適切会計」は、単なる間違いや故意といったことは問わず、更に理由にも関係なく、会計処理に不適切な点があった時に使われる表現です。
「粉飾決算」も、その「不適切会計」に含まれ、経営の順調さをアピールする為に行われる売上げの水増し行為がそのように呼ばれます。
まとめ
「不適切会計」と「粉飾決算」は、このように違います。
「不適切会計」の中でも、「粉飾決算」は、場合によっては刑事罰の対象にもなってしまう、とても悪質な行為だと覚えておきましょう。