「原状復旧」と「原状回復」の違いとは?分かりやすく解釈

「原状復旧」と「原状回復」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「原状復旧」【げんじょうふっきゅう】と「原状回復」【げんじょうかいふく】の違いや使い方、例文を分かりやすく説明していきます。

「原状復旧」とは?

「原状復旧」とは?

賃貸アパートやマンションから退去するとき、借りたときの状態に戻すことを「原状復旧」【げんじょうふっきゅう】と言います。

破けていれば新しい壁紙に張り直し、床にシミや穴があれば新しい床にする、襖の色褪せを変えたり、窓にひどい傷があれば新しいものに替えるのも「原状復旧」の意味になります。

ヒビや照明が切れている、鏡が割れていればやはり回復させて借主に返すことになりますが、普通に使用して付いてしまった汚れやスレなどは「原状復旧」させなくてもいいことになっています。

あくまでも寝ていてベッドから落ちて窓が割れてしまったとか、飛んだとき床にヒビが入ってしまった、ペットが柱を噛んでしまったなど自分の方に否がある場合の損傷に対して元に戻すためには復旧工事が必要です。

「原状回復」とは?

「原状回復」とは?

部屋を借りていて元々あった状態に戻すことを「原状回復」【げんじょうかいふく】と言います。

主に、賃貸借物件を契約していて、退去するとき入居時と同じような状態にして返すという義務となります。

2020年に施工された改正民法では損傷を現状に戻すことが義務付けられました。

元々は工場が必要なくなった後、建物を壊して更地にすることが必要だったため「原っぱに戻す」から「原状」が使われるようになりました。

「原状回復工事」ではニ部屋を一つにつなげて広くしたとか、壁壊して窓を増やした、玄関のドアを違うものに取り替えたとき、入居前と同じように部屋の間取りを元に戻したり、増やした窓をはずして壁に戻すなど大掛かりな工事を請け負います。

「原状復旧」と「原状回復」の違い

「原状復旧」と「原状回復」の違い

「原状復旧」「原状回復」の違いを、分かりやすく解説します。

借りていた部屋の損傷や破壊などでひどい状態になっている箇所を人の作業により元のいい状態に戻すことを「原状復旧」と言い、自分のお金を使って修理、修繕することを指します。

一方の「原状回復」は、自分が住みやすいように改築した部屋を元の間取りに戻すと意味しており、かなり大掛かりな工事することになります。

「原状復旧」の例文

「原状復旧」の例文

・『工事範囲が広く、曖昧にされることで原状復旧の費用が高くなってしまう』
・『原状復旧するときのことを考えて、入居前に部屋の現状をよく調べておくことが大事』
部屋だけではなく、他の入居者と共用で利用しているエントランスや廊下、エレベーターなどの「原状復旧」の費用まで見積もりに入れられるので高額になってしまうので注意が必要です。

「原状復旧」では入居前に部屋の現状をよく確認しておき、本当に工事が必要か調べます。

「原状回復」の例文

「原状回復」の例文

・『職場の原状回復の工事や掃除なら専門業者に依頼すれば問題なく元に戻せる』
・『飲食店舗の原状回復は専門的な知識が必要だが、マンガで退去するやり方が学べる』
オフィスの原状回復の工事なら専門業者に頼めばスムーズに元通りにできますし、飲食店舗の撤去はどのように「原状回復」すればいいか学べるマンガがあります。

「原状回復」について詳しく学びたいと思うときは、分かりやすいマンガで学んでみるといいでしょう。

まとめ

まとめ

この2つの言葉は建築業界でよく使われている言葉であり、どちらも入居時の同じ状態に戻すことが求められるときに使われています。

「原状復旧」は日常で使っていたとき手入れ不足によって生じたものを元通りにするもので、主に建設側でよく使われている言葉です。

「原状回復」は法律上で使われている言葉と覚えておくといいでしょう。