この記事では、「移民」と「難民」の違いを分かりやすく説明していきます。
「移民」とは?
移民とは、いみんという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、他の所へ動かすやうつり変わるといった意味がある移の文字に、普通の人とか一般の人々といった意味の民の文字を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から移民とは、個人や集団が自らの意思で永住を望んで他の国に移り住む事やその様な人々を表すのです。
「移民」の使い方
移民は、自分達の意思で他の国に移り住む事やそういった人々を表す言葉として使われています。
基本的には新たな国での永住を希望して他国に移り住む事や、そういった形で行動する人々に使用される言葉です。
旅行者は勿論、一時的に別の国に滞在して生活するという人に対しては、移住という言葉は使いません。
あくまで新たな国での永住を決断した人や集団に対して、使われる言葉である点に留意する必要があります。
「難民」とは?
難民とは、なんみんという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば即座に理解出来る事でしょうが、辛くて厳しい事や容易ではないといった意味を持っている難の漢字に、たみやこくみんといった意味を有する民の漢字を付け足す事で誕生した言葉となっています。
だからこそ難民は、天災や戦禍、人種的や宗教的な対立といった止むに止まれない事情により、国外に逃れた人々を示すのです。
「難民」の使い方
難民は、何らかの事情で国を追われて国外に出るしかなかった人々を表現する言葉として用いられています。
例えば戦禍により祖国での生活が出来ない状態だったり、人種や宗教的な対立で迫害を受ける様な、どうしようもない状況で国外に逃れた人々に対して、用いられる言葉です。
この様に難民は国を出て、助けを必要としている人達に対して使用される事が多い言葉となっています。
「移民」と「難民」の違い
移民と難民は、文字表記を並べて比べれば分かる様に、最初の漢字が移と難という明確な違いがあるのです。
ですが2文字目は同じ民であり、どちらも国を出る、といった同じ意味を持っている点がややこしい所だったりします。
もっとも移民は他国への永住を望んで自らの意思で国を出た人々や集団を、表す言葉です。
一方の難民は、戦禍や人種的な迫害といった止むに止まれない事情で国外に出た人々を示す言葉となっています。
「移民」の例文
・『この国の経済的規模を維持して行くには、もっと積極的な移民政策が必要です』
「難民」の例文
・『日本の難民認定率は、他国と比較してかなり低い数字となっています』
まとめ
2つの言葉は、共に2文字目に民という同じ漢字が使われており、どちらも国を出る事に関連した意味を有しているのです。
所が最初の漢字が移と難という違いがあるため、表現する意味合いのニュアンスには相違点が見られます。
まず移民は、自らの意思で国を出て他国への永住を決める人々を表す際に使用される言葉です。
対する難民は、災害や戦禍、人種的な迫害といったやむを得ない理由で国外に逃れて、助けを必要とする人々を示す言葉として用いられています。