この記事では、「財政政策」と「金融政策」の違いを分かりやすく説明していきます。
お金にまつわる政策の違いを、すっきり学んでいきましょう。
「財政政策」とは?
財政政策とは、政府がおこなっている景気を良くするための政策のこと。
好景気になるように、何らかの施策を実行していくことです。
政府が主体となって、日本を元気にさせるために遂行するもの。
具体的な方針を決めて、実行していく様子を財政政策と呼んでいます。
財政政策の中身としては、税金の仕組みを見直す、公共事業をおこなう、国民が物を買いたくなるような施策を作るなどがあります。
お金が回るように具体的な政策をおこない、日本の国民を豊かにしていくのが財政政策の目的になります。
「金融政策」とは?
金融政策とは、中央銀行がおこなっている経済政策のこと。
物の値段が下がり続ける「デフレ」に陥らないように、経済を刺激する施策をあらわします。
中央銀行が主体となって発動されるものが金融政策です。
中央銀行は日本のお金のすべてを、管理している元締めです。
そのため現在の経済状況を見ながら、ベストなお金の量へ調整しています。
また金利やマネーサプライを上げたり下げたりして、日本の経済が上向くような舵取りをおこなっています。
銀行の親分でもある中央銀行が、率先して実行しているものが金融政策です。
「財政政策」と「金融政策」の違い
いずれも良く似ている、経済の施策です。
「財政政策」と「金融政策」の違いを、分かりやすく解説します。
・政府と中央銀行の違い
「財政政策」と「金融政策」は同じような言葉が並んでいるので、難しく感じられます。
ただ中心となる主人公が異なっています。
財政政策は日本の政府が、主役となってシナリオを決めています。
一方で金融政策は中央銀行がリーダーとなって、具体的な策を決めています。
それぞれの政策を決める、組織がそれぞれ違っているのです。
また金融政策では貨幣の流通量や金利を調整して、市場の安定化をはかっています。
お金はありすぎても少なすぎてもいけなく、金利も高すぎても低すぎてもいけないので、時代の流れを見ながらベストな量を決めているのです。
同時に政府がおこなっているのが財政政策です。
財政政策では増税もしくは減税をおこなって、経済の活性化をはかっています。
お金の流れが良くなるように、公共事業に費やすお金を増やし、反対に無駄があれば事業の見直しをおこなっています。
多くの国民が安定した収入を得られるように、国として出来ることを実行していくのが財政政策になります。
「財政政策」と「金融政策」はどちらが欠けても問題が出てしまう、自動車のタイヤのようなものです。
まとめ
「財政政策」と「金融政策」の違いを分かりやすくお伝えしました。
財政政策とは政府主体の経済政策です。
そして金融政策は、中央銀行が実施している経済対策です。
財政政策と金融政策はお互いに日本の景気を良くするために、水面下で活躍している政策です。