この記事では、「伺う」と「参る」の違いを分かりやすく説明していきます。
「伺う」とは?
「伺う」は「うかがう」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は、動詞「聞く」の謙譲語で「拝聴する」という意味、耳で捉えたり情報として知ることのへりくだった表現です。
2つ目は動詞「尋ねる」「問う」の謙譲語で「おたずねする」という意味、人に対して質問を投げかけることのへりくだった表現です。
3つ目は動詞「訪れる」「訪問する」の謙譲語で、「行きます」という意味、人の元へ行く時のへりくだった表現です。
4つ目は「神仏の神託を願う」という意味で、神仏のお告げを聞くことです。
上記に共通するのは「目上の人の様子を見る」という意味です。
「伺う」の使い方
「伺う」は動詞「聞く」の謙譲語、動詞「尋ねる」「問う」の謙譲語、動詞「訪れる」「訪問する」の謙譲語、「神仏の神託を願う」という意味で使われます。
動詞として「伺う・伺った」と使われたり、副詞として「伺ってお目にかかる」などと使われたり、名詞として「お伺いを立てる」なとど使われます。
基本的に、「聞く」「尋ねる」「訪れる」の謙譲語として使われる言葉です。
「参る」とは?
「参る」は「まいる」と読み、意味は以下の通りです。
1つ目は動詞「行く」の謙譲語で、「神社・仏閣に参詣する」という意味です。
2つ目も「行く」の謙譲語で「宮中など貴人の元へ上がる」という意味です。
3つ目は動詞「行く」「来る」の謙譲語で、相手を敬いながら丁寧に表現する言葉です。
4つ目は「争って負ける」という意味で、相手に叶わないと思い降参することです。
5つ目は「困難なことが起きてどうして弱る」という意味で、困ったことが起きてどうにもできず、ただ受け入れるだけの状態です。
6つ目は「強く心を奪われる」という意味で、異性や子供などに夢中になることです。
上記に共通するのは「自分が下の立場になる」という意味です。
「参る」の使い方
「参る」は動詞「行く」「来る」の謙譲語、「争って負ける」「困難なことが起きてどうして弱る」「強く心を奪われる」という意味で使われます。
動詞として「参る・参った」と使われることが多くなります。
基本的に、「行く」「来る」の謙譲語や、心が弱くなる様子に使われる言葉です。
「伺う」と「参る」の違い
「伺う」は「聞く」「尋ねる」「訪れる」の謙譲語という意味です。
「参る」は「行く」「来る」の謙譲語、「心が弱くなる様子」という意味です。
「伺う」の例文
・『ご高名はかねがね伺っております』
・『どの様にするべきかご意見をお伺いしたく存じます』
・『明日の3時にそちらまで伺います』
・『祭事で神官が神のご神託を伺う』
「参る」の例文
・『ただいま参りますのでもう少しお待ちください』
・『雨が降って参りましたので、傘をお持ち下さい』
・『列車が参りますのでご注意下さい』
・『リモートワークでトラブルが多くて参る』
まとめ
今回は「伺う」と「参る」について紹介しました。
「伺う」は「聞く・尋ねる・訪れるの謙譲語」、「参る」は「行く・来るの謙譲語」と覚えておきましょう。