みなさんは「応訴」と「反訴」という言葉がどのような意味を持っているかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「応訴」と「反訴」の違いを分かりやすく説明していきます。
「応訴」とは?
「応訴」は「おうそ」という読み方になります。
この「応訴」とは「裁判など起こされた訴えに対して被告としての防御行為をすること」を意味している言葉です。
特に民事訴訟においては「原告が訴えを起こした時に被告がそれを受けて訴訟行為をすること」を指していますが、管轄が違う裁判所に管轄権を生ずることもあるのです。
「反訴」とは?
「反訴」は「はんそ」という読み方になります。
この「反訴」とは「民事訴訟が進行している間に被告から逆に原告を相手として本訴との併合審理を求めて起こす訴えのこと」を指しています。
「応訴」と「反訴」の違い
では、ここで「応訴」と「反訴」の違いを見て行くことにいたししょう。
どのような相違点があるのでしょうか?前述の通り、「応訴」は「起こされた訴えに対して、被告としての防御行為をすること」を言っています。
一方の「反訴」とは「民事訴訟の進行中に被告から逆に原告を相手として本訴との併合審理を求めて起こす訴え」を意味しています。
これは「反訴」が「すでに起こされた訴訟裁判の手続の中で被告が原告を訴え返すこと」を言っており、「応訴」は「訴訟を起こされたのに対して被告が争う姿勢を示す」という意味で解釈できるのです。
「応訴」の例文
では、ここで「応訴」の例文を見て行くことにいたしましょう。
具体的には以下のような例文を見ることができます。
・『私たちは身に覚えのないことをA社からうったえられたために、完全に応訴することにしたのだ』
・『彼らからの訴えに対して、当社が応訴するには立場が悪すぎる。示談で進めていきたい』
「応訴」の例文を見て行くと、全く身に覚えのないことで訴えられることで徹底抗戦することもあれば、示談で進めていくということもあります。
「反訴」の例文
続いて「反訴」の例文を見て行くことにしましょう。
具体的には以下のような例文が挙げられます。
・『この裁判では、我々の正義が無視されているようだ。そこで反訴することに決めたのだ』
・『言われのない訴えで私の立場が危うい。そこで反訴することを考えている』
「反訴」の例文を見ていると、全く言われる筋合いのないような訴えによって、完全に立場が危うくなるために逆にこちらからも相手を訴え返すことがあります。
まとめ
ここまで「応訴」と「反訴」の意味や違いを説明してきました。
これらの言葉は私たちの日常生活の中ではめったに目にしたり耳にすることがない言葉の1つでしょう。
しかし、現代社会は何か起こっても不思議ではありません。
いきなり訴えられる可能性も考えられます。
おのために、ここで取り上げた「応訴」と「反訴」がどのようなものなのかをしっかりとチェックしておく必要がありそうです。