この記事では、「浮く」と「浮かぶ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「浮く」とは?
いくつもの意味がありますが、主なものは7つです。
1つめは、底にあったものや中にあったものが表面や空中に出てくることです。
ボールを手で押して水の底に沈めたとします。
手を放すとボールは上に移動をしてきて、水面に姿を現します。
このように移動することをこの言葉は意味しています。
2つめは、表面に見える形として出てくることです。
顔には皮脂腺が多くあります。
暑いときなどは、ここから脂がでてきます。
このことを「顔に脂が浮く」などといいます。
3つめは、しっかりと固定していない状態になることです。
おしろいを顔にはたいた直後は、しっかりと肌に密着している感じでも、数時間経つと肌とおしろいの密着がゆるくなってくることがあります。
しっかり肌に固定されていない状態です。
こういった状態を指しています。
4つめは、ある集団の中で他の人たちとの交流が少なくなることです。
自分だけが仲間とは違う感じがすることなどを、この言葉で表現します。
5つめは、気分がすっきり明るくなることです。
うきうきした状態をいいます。
6つめは、模様などが下の素材から出ているように見えることです。
帯などでこの加工がされていることがあります。
7つめは、時間や費用などが思っていたよりも少なくて済むことです。
「浮く」の使い方
いくつもの意味があり、さまざまな事柄に使用されています。
水や空気に関することだと、下から上に移動するという意味で使用されます。
気分については、うきうきした状態を指して使用します。
時間や経費などについては、予定よりも少なくて済んだ場合をいいます。
「浮かぶ」とは?
いくつもの意味がありますが、主なものは5つです。
1つめは、物体が液体の表面や中間、空間などに存在するです。
移動することよりも、中間などに存在しているということに重点を置いています。
2つめは、物体が底から上に移動することです。
液体の中や空中でのことを指します。
3つめは、心の中にでてくることです。
4つめは、見える形として表面に出ることです。
目に涙がうっすらと見える状態などをいいます。
5つめは、物がその形を際立って見せることです。
「浮かぶ」の使い方
いくつもの意味がありますが、表面に出てくるという意味で使われることが多いです。
「浮く」と「浮かぶ」の違い
底にあったものが上に移動するという意味が同じです。
「浮く」は移動することに重きを置いており、「浮かぶ」は移動をして中間や表面などに存在していることに重きを置いて使う場合が多いです。
「浮く」の例文
・『うきわが海面に浮く』
・『宙に浮く手品』
「浮かぶ」の例文
・『風船が浮かぶ』
・『心に浮かぶ』
まとめ
底にあったものが上に移動するという意味が同じですが、移動することに重きを置いているのか、移動をして中間などに存在していることに重きを置いているのかという点に違いがあります。