「目配り」と「気配り」はどちらも何かを注意する際に使用する言葉ですが、詳細な意味が異なるため使い分けが必要です。
この記事では、「目配り」と「気配り」の違いを分かりやすく説明していきます。
「目配り」とは?
「目配り」は「めくばり」と読む言葉で、「様々なところに細かな注意を向けること」という意味があります。
具体的には、「周囲の様子を注意しながらよく観察し、その状況を推し量ること」を示す際に使用されています。
「気配り」とは?
「気配り」は「きくばり」と読む言葉で、「様々なことに対して気をつかうこと」や「不行き届きがないよう注意を払うこと」といった意味を持っています。
具体的には、「人に対して配慮できるよう留意すること」や「特定の状況で手抜かりなどがないように気を付けたり、先回りして対応したりすること」を表す際に用いられています。
「目配り」と「気配り」の違い
「目配り」と「気配り」は双方とも注意したり配慮したりする場面で使用される言葉ですが、細かな意味合いに違いがあります。
「目配り」は「目を配る」と記すように、「周囲の様子を注意して見回し、相手や状況を推し量ること」といった意味合いがあります。
一方、「気配り」は「人の状態や気持ちなどに配慮し必要に応じて行動すること」や「不行き届きがないように先手を打って対応すること」を指し、「気を配る」と書く通り「想像して配慮する」といったニュアンスがあります。
「目配り」の例文
「目配り」は「周囲の様々なところに注意の目を向ける」状況で使用する表現で、「目配りする」や「目配りができる」、「目配りが効く」といった使われ方をしています。
・『子どもたちが安全に遊べるよう目配りする』
・『彼女は周囲への目配りができる人として評価されている』
・『彼は目配りが効くので周りの人の状態を良く把握している』
・『教師である兄は、生徒への目配りが大変だと日頃よく言っている』
「気配り」の例文
「気配り」は「人の気持ちなどを推し量ったり、手抜かりがないよう注意したり先回りして行動したりする」場面で用いられる表現です。
「気配りする」や「気配りができる」、「気配りが行き届く」などの用法があるほか、「適切な気配りができる人」という意味で「気配り上手」という表現もよく使われています。
・『会議が滞りなく進行するよう細部まで気配りする』
・『私は大雑把な性格で気も利かないので、細やかな気配りができる人が羨ましい』
・『先週宿泊した旅館は随所に気配りが行き届いていて心地よく過ごせた』
・『彼女は朗らかで明るいだけでなく気配り上手なので誰からも好かれている』
まとめ
「目配り」と「気配り」は似たような意味を持つ表現ですが、細かな意味合いや使用するシチュエーションに違いがあることが分かります。
二つの言葉の正しい意味や用法を知って適切に使い分けましょう。
ぜひ参考にして語彙力の向上に役立ててください。