資産運用関連の言葉に「プライベートエクイティファンド」と「ヘッジファンド」がありますが、どこが違うのでしょうか。
今回は、「プライベートエクイティファンド」と「ヘッジファンド」の違いについて解説します。
「プライベートエクイティファンド」とは?
「プライベートエクイティファンド」とは、「投資先企業の経営に積極的に関わり成長を通じた価値向上による利益をめざすファンド」を意味する言葉です。
「投資家から資金を集めて運用する集団」のことを「ファンド」といいます。
ファンドは利益が見込める対象に資金を投資し利益をめざしますが、まだ成長していない安値の会社に積極的に投資するファンドは他にもありますが「プライベートエクイティファンド」は投資するだけでなく積極的に経営に関与していくのが特徴です。
「プライベートエクイティファンド」は投資により入手した未公開株の価値を高めて利益を得ることを目的にしています。
株価を上げるには上場するのが最も確実ですがまだ成長していない企業の上場は不可能です。
一般的な投資家は資金を投資した後企業の努力を見守るだけですが「プライベートエクイティファンド」は経営支援などの方法を通じて積極的に経営に関わり成長を促します。
自ら積極的に企業を育てるファンドが「プライベートエクイティファンド」です。
「プライベートエクイティファンド」の使い方
・『個人投資家の間でプライベートエクイティファンドが話題になっている』
・『プライベートエクイティファンドは経営支援能力がないと収益が期待できない』
・『多くのプライベートエクイティファンドは上場に合わせて持ち株を全て売却する』
・『プライベートエクイティファンドだからといって経営能力が高いとは限らない』
「ヘッジファンド」とは?
「ヘッジファンド」とは、「金融派生商品を駆使し相場環境によらず利益をめざすファンド」を意味する言葉です。
デリバティブなどの金融派生商品の中には相場が下落するときに利益が発生するものがあります。
「ヘッジファンド」とは「通常の金融商品と金融派生商品を組み合わせて投資し上昇相場でも過去相場でも利益をめざすファンド」を指します。
本来の「ヘッジファンド」は「リスク回避を重視するファンド」を指していましたが金融商品の複雑化、高度化によりどんな相場でも利益をめざすことが重視されるようになります。
現在では「資金を積極的に運用して大きな利益をめざすファンド」を指して「ヘッジファンド」と呼んでいます。
「ヘッジファンド」の使い方
・『ヘッジファンドの資金流出により相場が大荒れになった』
・『ヘッジファンドの動きがドル円相場に強く影響している』
・『過剰な資金投機を規制する法律によりヘッジファンドの撤退が続いている』
・『ヘッジファンドはリターンも大きいがリスクも大きい』
「プライベートエクイティファンド」と「ヘッジファンド」の違い
「プライベートエクイティファンド」と「ヘッジファンド」の違いは「経営への関与」です。
「プライベートエクイティファンド」は資金だけでなく人材やノウハウの提供という形で投資先企業の経営に関与します。
企業を成長させて株式を高く売却し利益を得ます。
「ヘッジファンド」は資金投資のみで経営には関与しません。
投資先も企業だけでなく国債や資源、金融派生商品などさまざまな対象に資金を投資します。
まとめ
ひとくちにファンドといっても投資手法は大きく異なります。
ファンドに投資するなら預けた資金がどのように運用されるのかを確認して投資先を選んでください。