この記事では、「体制」と「体系」の違いを分かりやすく説明していきます。
「体制」とは?
体制とは、たいせいという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、まとまりのある組織やからだといった意味の体の漢字に、決まりや秩序付ける枠といった意味のある制の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ体制は、統一的に組織される事により全体を形作っている状態や政治支配の形式等を表すのです。
「体制」の使い方
体制は、統一的で持続的な組織や制度、或いは国の政治の形式等に対して使われる事が多い言葉となっています。
具体的には、組織の体制を見直す、とか、政治体制といった言葉を見掛ける事が少なくありません。
他にも、体制側という表現により、その時代の社会を支配しているという権力を表す事も出来るのです。
「体系」とは?
体系とは、たいけいという読み方をする言葉となっています。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、まとまりのある形とか物質の本質をなすものといった意味を持っている体の文字に、ある関係により繋がりをなすものといった意味を有する系の文字を加える事で完成した言葉です。
そのため体系は、別々の認識を一定の原理に当てはめる事で論理的に組織した全体だったり纏まった機能を果たす組織体といった意味を示します。
「体系」の使い方
体系は、多様なものを纏める事で統一して全体を形成する、といった意味で用いられる言葉です。
平たく言うと、複数のものを一纏めにして全体と見なすといった意味合いを有しています。
つまりは他と関係し合っている個別のものを、関連し合っている部分に着目して1つの纏まりに見なすという意味であり、体系化とか体系的なといった表現を良く見掛ける事が可能です。
「体制」と「体系」の違い
体制と体系は、文字表記を見比べれば直ぐに2文字目の漢字が、制と系という明らかな違いがある事に気付く事が出来ます。
ただし最初の漢字は同じ体であり、持つ意味には似ている所もあるので使い分けるには、それぞれの意味をきちんと把握する事が大事です。
ちなみに体制は、各部分が統一的に組織される事により全体を形作っている状態や社会を支配する権力といった意味に使用される言葉となっています。
一方の体系は、個々のものを一定の秩序の基に統一する事で全体を成したり、1つの塊と見なすといった意味を示すのです。
「体制」の例文
・『あの国は紆余曲折があって現在の政治体制に落ち着きました』
「体系」の例文
・『まずは全体を見た上で、各部を体系的に把握する事が重要です』
まとめ
2つの言葉はどちらも最初に、体という同じ漢字が使われている言葉同士となっています。
ですが2文字目は制と系という文字の違いがあるため、表現する意味合いにも相違点が生じているのです。
まず体制は、各々が統一的に組織される事により1つの全体を作っている状態や、社会を支配する権力といった意味を持つ言葉となっています。
対する体系は、一定の秩序を駆使して個々のものを統一化する事で全体を成す、といった意味を示す際に用いられる言葉です。