この記事では、「滴」と「雫」の違いを分かりやすく説明していきます。
「滴」とは?
粒のようになって垂れ落ちる液体のこと、また粒のような液体が垂れ落ちることです。
液体はさまざまな形になります。
この言葉が意味す液体水の形は、粒のようなものです。
蛇口を大きくあけると、じゃーっと連続した状態で水が出てきます。
この状態では水を粒として確認することができないので、この言葉が意味しているものではありません。
醤油さしを傾けると中に入っている醤油がぽたっと出てきます。
このとき、醤油という液体を粒のような形として確認できます。
この粒のようなものが「滴」です。
コーヒーをペーパードリップで淹れるときのことで説明をします。
ドリッパーにフィルターをセットし、そこに必要な分だコーヒー豆を入れます。
これをコップなどの上におき、豆の上からお湯をかけます。
すると、ドリッパーの下からぽたぽたとコーヒー液が出てきます。
このときのコーヒー液の形は粒のようなものです。
このような液体をこの言葉は指しています。
「滴」の使い方
液体が粒のような形になって落ちることや、その落ちる液体のことを指して使用します。
「雫」とは?
粒のようになって垂れ落ちる液体のこと、また液体が粒のような形になって垂れ落ちることです。
雨が降っているので傘をさしています。
傘の先からぽたぽたと水が落ちてきます。
このとき、水の形は粒のようになっています。
連続してジャージャーと流れているのではありません。
このひとつひとつの粒のような形の液体を指す言葉です。
つららが溶けてくると、つららの先から水がぽたぽたと落ちてきます。
このときにも液体は粒のような形になっています。
これもこの言葉は意味しています。
つららは、水が凍って軒先などにできたものです。
点滴はぽたぽたと落として投与するものです。
ジャージャーと一気に流してしまうことはあまりありません。
ぽたぽたと落ちるときに粒のような形になっていますが、これを「雫」の漢字を使用して表すことはあまりありません。
「雫」の使い方
粒のような形の液体が落ちてくる様子に使われます。
水について使うことが多く、醤油や点滴などにはあまり使用しません。
「滴」と「雫」の違い
意味は同じですが、使い方に違いがあります。
「滴」は水、点滴、醤油など、さまざまなものに使用されます。
「雫」は水に使うことが多いです。
「滴」は常用漢字で、「雫」は常用漢字表にのっていない漢字です。
「滴」の例文
・『滴がぽたぽたと落ちてくる』
・『滴が落ちる様子を観察する』
・『滴を払う』
・『滴をあびる』
「雫」の例文
・『森の雫』
・『雫が落ちる』
・『雫のようなアクセサリー』
・『海の雫』
まとめ
2つの言葉の意味は同じですが、使い方に違いがあります。
また、一方は常用漢字ですが、もう一方は常用漢字表にのっていない漢字で、この点にも違いがあります。