この記事では、「広がる」と「広まる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「広がる」とは?
「広がる」の主な意味は3つあります。
1つめは、面積・空間・幅が多くの場所を占めるようになるです。
自然とそうなる場合と人間の行為によってそうなる場合を含みます。
たとえば、幅が2mの川があったとします。
この川の両側を人間が削って、川幅が4mになりました。
幅が大きくなっています。
これを「川幅が広がる」といいます。
2つめは、範囲や規模が大きくなるです。
商品の販売地域で説明をします。
ある商品は関東だけで販売をしていたのですが、今度関西にも販売することになりました。
関東という範囲から大きくなっています。
これを「販売地域が広がる」といいます。
3つめは、畳んだり閉じたりしていたものが開いた状態になるです。
フレアスカートを普通に穿いているときは、すとんとした状態です。
このとき、スカートのひだは閉じた状態になっています。
風がふく、スカートのひだが開いた状態になります。
これを「スカートが広がる」といいます。
「広がる」の使い方
空間・面積・幅・規模・程度や、畳んだり閉じたりしていたものに使用をします。
これらが大きくなったり、開いた状態になったりすることをいいます。
「広まる」とは?
広い範囲にまで及ぶ、広い範囲に届くという意味です。
自然にそうなる意味は少なく、人間の行為によってそうなることを意味します。
うわさのことで説明をします。
うわさは、はじめにいった誰かがいます。
それを聞いた別の誰かが、また別の誰かに話します。
これが繰り返されることで、うわさが伝わった範囲が大きくなっていきます。
誰かが別の誰かにいわなければ、うわさが伝わる範囲は大きくなりません。
つまり、人間の行為によって範囲が大きくなっているのです。
これを「うわさが広まる」といいます。
現在の日本には昆虫を食べる習慣が定着していません。
昆虫をおいしく食べる方法を伝えたり、昆虫食の素晴らしさを伝えたりした結果、日本人が昆虫を普通に食べるようになったとします。
人間の行為によって、食べられていなかったものが広い範囲にわたって食べられるようになったのです。
これを「昆虫食が広まる」といいます。
「広まる」の使い方
広い範囲に届くという意味で使用をします。
人間の行為によって届くようになることに使用する場合が多いです。
「広がる」と「広まる」の違い
範囲や規模が広がるという意味が似ていますが、使い方に違いがあります。
前者は、自然とそうなる場合も人間がそうした場合にも使用をしますが、後者は自然とそうなる意味は薄く、人間がそうした場合に使用することが多いです。
「広がる」の例文
・『青空が広がる』
・『成績の差が広がる』
「広まる」の例文
・『ニュースが広まる』
・『環境に配慮した生活が広まる』
まとめ
似た意味を持つ2つの言葉ですが、使い方に違いがあります。