この記事では、「一年越し」と「一年ぶり」の違いを分かりやすく説明していきます。
迷った言葉を今すぐ学んでいきましょう。
「一年越し」とは?
「一年越し」とは「1年間ずっと」のこと。
ここ1年にわたって、継続しておこなった様子をあらわします。
ちなみに「二年越し」といえば、2年間ずっと。
「三年越し」というと、3年間ずっとになります。
もともと「一年越し」の「~越し」とは「止めなかった」をあらわす言葉です。
長い期間ずっと温めてきた思いや、諦めずに頑張ってきた内容をあらわす語になります。
また最近では「~越し」を「~年間が過ぎた」という意味で使っています。
そのため「一年越しの成人式・一年越しの卒業式」という、本来の意味とはかけ離れたフレーズも目立っています。
時代とともに、変化している言葉です。
「一年ぶり」とは?
「一年ぶり」とは「1年たった後に、ようやく」のこと。
「一年」というのは、おおよその期間をあらわしています。
365日ぴったり経過しなくても「待ち望んだ結果がやって来ること」を一年ぶりと呼んでいます。
まとまった期間を過ぎて、ようやく実現する際に使われるのが「一年ぶり」です。
ちなみに「一年ぶり」の「ぶり」は「久しぶり」のように、長い時間と一緒に使われます。
実際には短い期間であったとしても、自分にとっては途方もなく長い時間が過ぎたようなシーンで用いられています。
「一年ぶりに両親と再会した」や「一年ぶりにミュージカルが上演された」などがその例です。
会いたい人と久方ぶりに出会えたときなど、待ち焦がれていた状況が実現した時に用いられています。
「一年越し」と「一年ぶり」の違い
それぞれ「一年」が加わっているので、読み解くのが難しいです。
「一年越し」と「一年ぶり」の違いを、分かりやすく解説します。
・「一年越し」は「ずっと」のこと
「一年越し」と「一年ぶり」は現在では同じように使われていますが、本来の意味はくい違っています。
「~越し」は、もともとは継続した時間をあらわします。
そのため「一年越しの願いが実って、難関大学に合格した」や「一年越しの猛特訓のおかげで、グランプリの王冠を手に入れた」などと使います。
一年間ずっとがんばってきたこと、たゆまない努力に使われるのが一年越しです。
そして「一年ぶり」は「久しぶり」のように「1年くらい長い期間が経って、再びおこなうこと」です。
「一年ぶりの再会」や「一年ぶりの営業」などと使います。
会っていなかったり営業していなかったり、間にお休みが挟まれているのが「一年ぶり」です。
それぞれの意味は大きなズレがあるので、注意しながら使っていくといいです。
まとめ
「一年越し」と「一年ぶり」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも「一年」を加えた言葉です。
一年越しとは、一年間ずっとのこと。
継続をあらわします。
そして一年ぶりとは「一年くらい長い期間を空けて」のこと。
久しぶりの再会や開始につかいます。