「虚脱感」と「喪失感」の違いとは?分かりやすく解釈

「虚脱感」と「喪失感」の違い言葉・カタカナ語・言語

がっくり落ち込んでしまったときの感覚を表す言葉として「虚脱感」「喪失感」がありますが、具体的にはどこに違いがあるのでしょうか。

今回は、「虚脱感」「喪失感」の違いについて解説します。

「虚脱感」とは?

「虚脱感」とは?

「虚脱感」とは、「気力や体力が抜けてしまう感覚」を意味する言葉です。

ショックな出来事があるとやる気が無くなったり体に力が入らなくなったりすることがあります。

そのような「体から大切な気力や体力が抜けてしまい何もできなくなってしまう感覚」を指す言葉が「虚脱感」です。

「虚脱感」「虚脱」とは「抜けて失われる」という意味があります。

元々は十分にあったところから外部に抜けてしまい残っていない状態が「虚脱」であり「虚脱感」とは人間の体がそのような感覚を覚えること、つまり「抜けて失われてしまう感覚」を表します。

「虚脱感」を覚えたとしても実際に体力や力が失われているわけではありません。

「虚脱感」の原因のほとんどどは精神的なものであり、やる気や意欲が失われてしまったことで体にうまく力が入らなくなってしまいます。

精神的な不調が肉体にまで及んだ結果が「虚脱感」です。

「虚脱感」の使い方

・『財布を落としてしまい虚脱感に包まれる』
・『受験に失敗したショックで虚脱感に襲われる』
・『いつまでも虚脱感を引きずっているのは問題だ』
・『親友の励ましが虚脱感から立ち直るきっかけになった』

「喪失感」とは?

「喪失感」とは?

「喪失感」とは、「大切なものが失われたときに覚える空虚な感覚」を意味する言葉です。

配偶者や親、宝物など自分にとって大切なものが失われると大きなショックを覚えるとともに心に寂しさや虚しさが芽生えます。

「失ってしまい取り戻せない事実に対して感じる空虚な気持ち」を指して「喪失感」と表現します。

心にポッカリと穴があく、といったように表現されることの多い「喪失感」ですが文字通り心に穴があいて大切な感情が失われてしまったかのような状態になることを意味します。

寂しさや虚しさ、はかなさややるせなさなどさまざまな感情が複雑に入り混じって覚える感覚なので同じ「喪失感」という言葉で表現れていても人により具体的な感覚は違います。

「喪失感」により悲しみでいっぱいになることもあれば何もやる気が起きなくなることもあります。

同じ「喪失感」という言葉でくくられていても落ち込み度合いや立ち直るまでにかかる時間は人それぞれです。

「喪失感」の使い方

・『家族を事故で失い喪失感でいっぱいになる』
・『喪失感のせいで仕事をする気力も湧かない』
・『喪失感から抜け出すためにからだを動かすことにした』
・『ペットを失った喪失感のことをペットロスと呼ぶ』

「虚脱感」と「喪失感」の違い

「虚脱感」と「喪失感」の違い

「虚脱感」「喪失感」の違いは「心と体」です。

「虚脱感」はショックをきっかけに体を動かつ力が抜けてしまうことを表すのに対し「喪失感」は心の大切な部分がかけてしまうことを意味します。

どちらもきっかけは精神的なショックですが「虚脱感」が肉体に具体的な影響が出ているのに対し「喪失感」は肉体的な影響があまり見られないという違いがあります。

まとめ

まとめ

「虚脱感」「喪失感」はとてもよく似た感覚で相互に影響を及ぼします。

混同されることも多い言葉ですが明確に違う意味なので正確な意味を覚えて使い分けてください。