この記事では、「健やか」と「健康」の違いを分かりやすく説明していきます。
「健やか」とは?
心身の働きが正常であるさま、体に異常がなくエネルギーに満ちあふれているさまです。
心身に大きな問題がなく、日常生活を送るのに支障がないさまを意味しています。
体の異常の有無の観点というよりも、様子を表す言葉です。
子どもには、元気に育ってほしいと思っている親は少なくないと思います。
大きな病気をしたり、怪我をしたりすることなく、その年齢ではこれくらい成長しているのが望ましいとされる通りに成長して欲しいと願うことでしょう。
ときには軽い風邪をひくかもしれませんが、きっとすぐに治ることでしょう。
がんのような大きな病気をすることはなく、命の危険にさらされるような怪我をすることなく、順調に育ったとします。
これを「健やかな成長」といいます。
体の特定の部位についてもいうことができます。
たとえば腸です。
大腸の状態を良好に保つためには、便秘をせず、腸内環境のバランスを整えることが大切です。
悪玉菌よりも善玉菌が優位でバランスが取れており、毎日すっきりとした排便があるなら「健やかな腸」ということができるでしょう。
腸の働きが正常に行われています。
「健やか」の使い方
心身の働きが正常であるさまを指して使用をします。
人間に使うことが一般的です。
体の一部分を指して使用することもあります。
「健康」とは?
「健康」には3つの意味があります。
1つめは、心身に異常があるか・ないかの観点からみた体の状態です。
病気がある状態は体に異常があるといえます。
そういった面からみた体の状態を指しています。
2つめは、体に悪いところがなく、しっかりとしているさまです。
「健康な肉体」のような使い方をします。
この場合、異常のある・なしの面からみているのではなく、良好であるか・そうでないかといった面からみています。
3つめは、精神の働きや考え方に大きな問題がないこと、またそのさまです。
道徳に反するようなことを考えないといったことを指しています。
「健康」の使い方
体の状態に使うことが多いです。
病気があるとかないとか、悪いところがあるとかないとかといったことをいいます。
「健やか」と「健康」の違い
前者は体が正常なさまを意味しています。
後者は異常のある・なしの面からみた体の状態です。
使い方が異なり「健康を保つ」とはいいますが、「健やかを保つ」とはいいません。
「健やか」の例文
・『健やかに大きくなっている』
・『健やかであり続ける』
・『健やかな肌を保つ』
・『健やかに過ごす』
「健康」の例文
・『健康を維持する』
・『健康を保つ』
・『健康を気遣う』
・『健康を意識した生活』
まとめ
体のことについて似たようなことを指している2つの言葉ですがニュアンスが異なり、一方は正常なさま、もう一方は異常があるかないかという面からみた体の状態を意味しています。