「補習」と「補修」は、同じ補う行為でも全く異なった意味を持つ言葉です。
この記事では、「補習」と「補修」の違いを分かりやすく説明していきます。
「補習」とは?
「補習」には、「補う」と「習う」といった漢字が用いられています。
通常の学習では習得することができなかったものに対し、それを補うために追加で行う授業を「補習」と言います。
教育現場では、定めらえた時間のカリキュラムで授業が進められます。
その結果、どうしても、その授業時間だけでは学習について行けない生徒も現れてしまいます。
そのような生徒に対し、通常の授業に加え放課後などに別途、授業を行うものが「補習」です。
これによって、習っていることを補うものとなります。
「補習」の使い方
「補習」は、「補習を行う」や「補習を受ける」、「補習に参加する」などといった使い方や「補習授業」、「補習塾」などといった言葉もあります。
「補修」とは?
「補修」には、「補う」と「修まる」といった漢字が用いられています。
壊れたり、傷んでしまったところを修理すること、つくろうことが「補修」です。
補い修理する行為が「補修」なのです。
ものの劣化や破損を完全に防ぐことはできません。
そのため、劣化した場合や破損してしまった場合などに、その部分のみを修理し使用することも多く、そのような行為が「補修」となります。
「補修」の使い方
「補修」は、「補修する」や「補修した」などといった使い方や「補修工事」や「家の補修」などといった言葉もあります。
「補習」と「補修」の違い
同じ「ほしゅう」という読み方でも、全く異なった意味を持つ「補習」と「補修」。
補うといった意味では同じですが、「補習」は足らない勉強の範囲を補い、「補修」は、破損した部分を補うこととなります。
このように全く異なった意味を持つ言葉です。
「補習」の例文
・『テストの結果が悪かったので、放課後の補習に呼び出されました』
・『なんとか、夏休みの補習だけは受けずに済みました』
・『夏休みに補習を行ってくれると聞き、息子に参加するよう促しました』
・『学校の授業だけでは勉強について行けない我が子を補習塾に通わせることにしました』
「補修」の例文
・『築50年の実家を大規模補修することになりました』
・『家の補修工事の見積もり書を見て、その高さに驚きました』
・『家具に一部が破損してしまったため、自分で補修することにしました』
・『ホームセンターに行けば様々な補修道具が販売されているため、素人でも補修することが可能です』
まとめ
「補習」と「補修」は、全く異なった意味を持つ言葉となるため、入力ミスなどを行わないよう最善の注意が必要です。
勉強を補うことに対しては「補習」を。
ものの破損や劣化部分を補うことに対しては「補修」を。
習うという漢字と修理するといった漢字の意味を確認することで、迷わずに使い分けることが可能です。