この記事では、「機構」と「機関」の違いを分かりやすく説明していきます。
団体をあらわす言葉を学んでいきましょう。
「機構」とは?
機構とは、ある組織のこと。
メカなどの「機械の仕組み」も含みます。
ある研究や目的のために、集まったメンバーのこと。
そのメンバーによる組織を、機構といいます。
機構の例には日本学生支援機構、日本年金機構、日本消費者支援機構などがあります。
それぞれ学生の経済的な支援をしたり、年金制度をサポートしたり、消費者トラブルを防ぐ活動をおこなっています。
それぞれ特殊法人やNPO法人など、一般企業とは異なる組織のかたちを保っています。
機構の「構」には「準備する・対応する」という意味があります。
そのため特定の問題に対して、働きかけたり改善を促していったりする組織が機構です。
「機関」とは?
機関とは、ある団体や組織のこと。
エンジンのような、エネルギーを蓄えた機械部品という訳もあります。
機関の「関」には「かかわる」という訳があります。
そのため何かの目的を達成するために、社会と関わりあっている組織を機関といいます。
社会として無くてはならないインフラを示していることが多く交通機関や医療機関、金融機関など、身近な言葉であふれています。
ちなみに交通機関は電車やバスなどの公共の乗り物。
医療機関は眼科や内科などのクリニック。
金融機関は銀行や郵便局など、お金をあつかう店舗になります。
あるジャンルを分かりやすく、言い表したものが機関です。
「機構」と「機関」の違い
どちらも「機」という漢字が入っています。
「機構」と「機関」の違いを、分かりやすく解説します。
・非営利団体が機構、インフラが機関
機構と機関は見た目も似ているので、使い分けが難しいです。
機構はJICA(国際協力機構)のように、世界平和や国内の治安維持のために、非営利で活動している組織をあらわします。
機関にも同じような意味がありますが、交通機関や医療機関のように、生活に欠かせないインフラを示すことが多いです。
そのため国内外の非営利団体や組織が機構、おもに国内の暮らしを支える基盤を機関といいます。
機構は団体の個別の名称をあらわしますが、機構は「ひとつのジャンル」を示しています。
また機構には「協力する」という意味もあります。
世界平和のために、国境をまたいで作られた組織に対しても使われています。
欧州安全協力機構などがその一例です。
機構には「ある目的のために」という訳があるので、特定の問題を解決するために育まれた組織となります。
まとめ
「機構」と「機関」の違いを分かりやすくお伝えしました。
機構とはある問題のために、生まれた組織のこと。
NGOやNPO団体をあらわします。
そして機関とは、社会と関わりのある組織や団体のこと。
国際機関、金融機関、交通機関などがあります。
機構が独立した組織をあらわすのに対して、機関は小さな組織を束ねた大集団をさします。
違いをおさえておきましょう。