この記事では、「経歴」と「略歴」の違いを分かりやすく説明していきます。
「経歴」とは?
「経歴」とは、一般的に、これまでの人生で経験してきた学業や仕事、身分、地位などを示すことです。
他の意味として、実際に見て聞いて体験することといった意味や、年月を経るといった意味などがありますが、その意味を知る人が少ないため、使われることは少ない意味合いとなります。
「経歴」と同じ意味合いの言葉として履歴があります。
そのため、経歴や履歴を問われた場合には、主に最終学歴に相当する学校名、経験してきた職業、資格取得などについて時期を明確にして記載することが一般的となります。
「略歴」とは?
「略歴」とは、前述で説明した一般的な意味合いの「経歴」や履歴について、簡素にまとめて書き記したものとなります。
「略歴」は、“SNS”の自己紹介や名詞などのように、自分から能動的に公開する情報に使われます。
○○大学卒業、○○業に勤務といったような簡単な素性を明らかにする目的で記載するものとなります。
「経歴」と「略歴」の違い
「経歴」は、入社試験などで求められた場合には、履歴書や経歴書として時系列順に時期を明確にして記載する必要がありますが、自己紹介の一部として簡単な「経歴」を紹介する場合には、時期を明らかにしない場合もあります。
例えば、他社の社員にビジネスシーンの一部として口頭で経歴を求められた場合には、あまりにも詳細に時期を明確に説明したとしても、余計な情報が多くなりすぎてしまい、伝わり辛くなってしまいます。
この場合には、「経歴」を求められた場合にも、簡単な「経歴」である「略歴」を伝える方がわかりやすくなります。
「略的」は、ビジネスシーンというより、“SNS”の簡単な自己紹介や名刺に用いられることが多く、合わせて趣味などのように実益と違うような要素を付加して使われる場合があります。
また、近年では、転職の際に詳細な「経歴」を求めずに、「略歴」を求める場合も多くなりつつあり、ビジネスシーンの一部で使われることもあることに触れておきます。
このようなことがある背景には、過去に何をして来たかといった詳細な情報に意味を持つよりも、今何が出来るのか、何が会社に貢献できるのかといった未来を見据えた情報の方が大事に成っているといった背景もあるようです。
注意が必要なことは、他者に口頭で「経歴」を求める場合に、「略歴」を教えてくださいなどと言ってしまうことは、失礼に当たることもありますので、「経歴」を教えてもらうようにした方が良い場面が多くなります。
このように、「経歴」と「略歴」は、場合によって同じ意味合いで使われることになりますが、他者に求めるときには「経歴」、自ら明かすときには「略歴」とした方が都合の良いことが多いという違いがあります。
まとめ
「経歴」と「略歴」の違いを説明しました。
一般的に、学業や仕事、身分、地位などについて詳細なものを「経歴」といいます。
「経歴」について簡素にまとめたものを「略的」といった使い分けがなされています。
また、時と場合によっては、簡素にまとめたものも「経歴」ということもあります。
口頭では、他者に求めるときに「経歴」、自ら明かすときには、「略歴」とした方が都合の良いことが多いという違いがあります。