この記事では、「論議」と「討議」の違いを分かりやすく説明していきます。
「議論」とは?
「議論」は、論じ合うことが最優先事項で言ってしまえば、結論を出すうえで両者が意見を言い合い、話し合い意見を戦わせて優劣をつけることです。
そして、優劣が生まれ最終的にどの案を採用するかが「議論」になるため、いわば、自分の案を採用してもらうための闘争力のある口上を述べる戦いが「議論」になります。
「討議」とは?
「討議」は、意見を出し合う口論会のことでお互いの意見を出し合い吟味して、最終的に意見をまとめることが「討議」です。
よって意見を述べ合うだけで終わるのも「討議」で最終的に結果が出てだれかの意見が採用され足り、意見が柔軟に変化して討論内容も柔軟に変化して何らかの結論が出れば、それは、「討議」です。
「討議」は、いわば、戦いにならない点がポイントになります。
「議論」と「討議」の違い
両者の違いは、自分の意見を押し通して採用してもらうという戦いにあるか否かです。
「議論」はいわば自己主張を押し通す戦いですが、「討議」は別に自分の意見をすべて通そうとしてらず、柔軟性があり、だんだんと変化していくことで一つの結論になります。
よって両者は、自分の意見を押し通していく戦いにあるか否かです。
「議論」の例文
・『社長と部長の議論については両者ともに従えない』
この例は、社長の意見と部長の意見について部下である人物側からすれば、両方ともに従うことはできないというものです。
つまり、パワーバランスで社長と部長が意見を言い合おうが両方とも採用できない従えないというのがこの例です。
「論議」は戦いなのでこれは社長と部長の戦いであり、その戦いに部下は賛同できないということになります。
「討議」の例文
・『討議により社長の案を採用しつつ、部長の提案した案を盛り込んだ』
この例は、原則が社長が考えた提案を採用しつつ、部長の提案もよかったので柔軟に両方を取り入れたというものです。
このケースは、社長と部長が自分の案をすべて採用してほしいと考えておらず、妥協案や福案に社長か部長が考えた案の欠点を補うよう会議によって決まったという例になります。
まとめ
「議論」については、いかに自分の考えが正しいかや採用すれば得であるかを重視するのでこれは戦いです。
そのため、「論議」は自分の意見を押し通すことがすべてで、他者を蹴落としてでも自分の意見の採用を望みます。
一方で、「討議」は、柔軟性があり、意見を申し立てたうえで他人の意見に乗っかり、他人の意見をさらにより良い方向にもっていくことが許されるので「討議」のほうが妥協点を探すことが可能で自分よりも格上の人の出した提案に乗っかりつつ、自分の案をも採用してもらうよう談義するなどの駆け引きも可能です。
逆を返せば、駆け引き次第では交渉が成立、決裂となり案すらなかったことになるのが、「討議」ですが、利点においては、他者に恨まれる心配がないのが「討議」です。