この記事では、「哀れ」と「憐れ」の違いを分かりやすく説明していきます。
2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「哀れ」とは?
「哀れ」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「哀れ」は、「あわれ」と読みます。
「哀れ」は、「もの悲しい様子。
寂しいと感じる様子」という意味があります。
誰かの様子を見た時、また自分自身の様子がもの悲しいような場合に、「哀れ」という言葉を使います。
例えば、小さな子供が、親のことを泣きながら呼ぶような場面は、もの悲しい気持ちになります。
このような場合は、「親を呼ぶ子供の様子が、哀れを誘う」などという文章を作ることができます。
また、夕日が暮れて、周囲が薄暗くなってくると、しみじみ、寂しい気持ちになることがあるかもしれません。
このような場面で、「夕日が暮れた時、なぜか哀れな感情がわいてきた」などという文章にできます。
さらに、かつては成功を収めていた実業家が、破産して、毎日の食い扶持にも困るような姿を見た時、気の毒だったり、みじめに思えるかもしれません。
このような場面で、「かつての成功者の哀れな姿を見る」などという文章を作ることができます。
「憐れ」とは?
「憐れ」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「憐れ」は「あわれ」と読みます。
「憐れ」は、「強い心の動き。
特に悲哀の感情。
不憫と思う気持ち」という意味があります。
例えば、子供を捨てて、夫以外の男性と駆け落ちをした女性が、年を経て、そのことを後悔し、泣きながら暮らしているような場合があるかもしれません。
このような時、「子供捨てて後悔する、憐れな母親」という文章にすることができます。
また、いい年になっても、結婚していない自分のことを、我ながら不憫だと感じる人がいるかもしれません。
このような場合は、「結婚できない自分は、なんて憐れなのだろう」などという文章にできます。
「哀れ」と「憐れ」の違い
「哀れ」と「憐れ」の違いを、分かりやすく解説します。
「哀れ」は、「もの悲しい様子。
寂しいと感じる様子」という意味があります。
一方「憐れ」は、「強い心の動き。
特に悲哀の感情。
不憫と思う気持ち」という意味があります。
どちらも、誰かの言動などに対して、悲哀の感情などを持つことを意味する言葉という共通点があります。
ほとんど同じ意味を持ち、同義語として言い換えに使うこともできます。
ただし、「哀れ」よりも「憐れ」のほうが、そう感じさせる対象への同情する心が強いという違いがあります。
また「哀れ」は常用漢字ですが、「憐れ」は、常用漢字に入っていないという違いがあります。
そのため、「憐れ」と感じる場面でも、「哀れ」という言葉を使っておくと、間違えがないでしょう。
まとめ
「哀れ」と「憐れ」の違いについて見てきました。
2つの言葉には微妙なニュアンスの違いがありました。
2つの言葉の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。