この記事では、「鹿」と「カモシカ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「鹿」とは?
「鹿」とは鯨偶蹄目シカ科の哺乳類動物です。
頭に毎年生え変わる2本の枝分かれした大きな角を持つのが特徴であり、「鹿」というと角が生えた動物をイメージする人も多いですが、角が生える「鹿」はオスだけで、メスの「鹿」には一切角が生えません。
「鹿」の生息地は主に森林部であり、草原部に生息していることもありますが、その場合でも森林から遠く離れた草原で見かけることは、基本的に稀です。
また「鹿」は群れを作る動物であり、孤立して単独で暮らす個体はほとんどいません。
そのため繁殖しやすいため群れの規模が大きくなりすぎることも度々あり、同じ食性を持つ生物が密集するせいで、食べ物が足りなくなるなどの問題を起こすことも多く、木の皮を剥いで食べるせいで樹木の生育が阻害されるなど、自然環境へ悪影響を与えることも多いです。
「カモシカ」とは?
「カモシカ」はウシ目ウシ科で、ヤギ亜科でありヤギではない哺乳類動物を指します。
特に日本で「カモシカ」という場合、「ニホンカモシカ」という種類を指していることが多いです。
オスもメスも頭に2本の小さい角が生えています。
この角はウシ科らしく中に骨が入っていて、生え変わることは一度もありません。
「カモシカ」の生息地は山岳地帯であり、昔の日本は険しい山岳地帯をカマと呼んでいたことから「カモシカ」と呼ばれるようになったという説もあります。
「カモシカ」は同性に対して強い縄張り意識がある動物です。
自分の縄張りに異性が入り込むことは許しますが、同性の「カモシカ」が入り込むと争って相手を追い出します。
これは自分の子供でも同じであり、生まれた子供は母親の縄張りで過ごしますが、2歳から3歳頃には縄張りから追い出され、例外は母親の縄張りを引き継ぐメスくらいです。
「鹿」と「カモシカ」の違い
「鹿」と「カモシカ」の違いを、分かりやすく解説します。
オスだけ枝分かれする大きなツノを持つ動物が「鹿」で、小さな二本のツノを持つ動物が「カモシカ」です。
「鹿」はオスだけがツノを持ち、ツノは毎年生え変わりますが、「カモシカ」はオスもメスもツノを持ち、生え変わることは一度もありません。
また「鹿」は体長が1. 5メートルに届かない程度なのに対し、「カモシカ」は体長が1メートルを超える程度と、ツノを加味しなくても「鹿」の方が一回り大きいです。
生息地にも違いがあり、「鹿」は森林部を中心に生息していますが、「カモシカ」は山岳部にしか生息しないという違いもあります。
生態に関しても「鹿」は群れを作り集団生活する習性がありますが、「カモシカ」は縄張り意識が強く単独で生活する動物です。
まとめ
似ているようで「鹿」はシカという一つの分類を持ち、「カモシカ」は分類的にはウシやヤギに近い動物です。
そのため身体的な特徴から、どんな場所に生息しているか、どんな生活をしているのかまで様々な違いがあり、名前とは裏腹に全く別物と言えます。