「江戸間」と「本間」の違いとは?分かりやすく解釈

「江戸間」と「本間」の違い専門用語・業界用語

物件の間取りを調べていると「江戸間」「本間」という言葉が登場します。

部屋の広さに関するこの言葉、どのような違いがあるのでしょうか。

今回は、「江戸間」「本間」の違いについて解説します。

「江戸間」とは?

「江戸間」とは?

「江戸間」とは、「東京を中心に関東地方で主に使われている間取りの基準」を意味する言葉です。

間取りをあらわす際に用いられる単位に「畳」があります。

文字通り畳の大きさを基準に部屋の広さあらわす習慣は全国的なものであり畳6枚入る広さの部屋を「六畳間」というようにおける畳の枚数で部屋の面積を表します。

注意が必要なのは基準となる畳のサイズです。

部屋の広さを表すのに用いられる畳のサイズは地域によって違いがあります。

そのため同じ六畳間であっても関東都関西では広さが異なるケースが少なくありません。

この違いを知らないと思っていたよりも狭いあるいは広い部屋をそうと知らずに契約してしまう可能性があります。

「江戸間」で用いられる1畳の基準となるサイズは「1. 76メートル×0. 878メートル」です。

面積に換算すると「江戸間」での1畳は約1. 55平方メートルになり「江戸間」の六畳間は9. 27平方メートルの広さを持つ部屋を指しています。

畳の縦の長さが五尺八寸であることから「江戸間」のことを「五八間」と呼んでいます。

「江戸間」の使い方

・『この家の間取りは江戸間で作られている』
・『西日本の感覚で江戸間の部屋を見ると狭く感じられる』
・『関東地方の物件はほとんどが江戸間だ』
・『同じ六畳間でも江戸間だと手狭である』

「本間」とは?

「本間」とは?

「本間」とは、「間取りで使われる単位において1畳あたりの面積が最も大きい基準」を意味する言葉です。

「本間」は別名「京間」とも呼ばれ主に京都で古くから採用されていた間取りの基準です。

「本間」で基準となる畳のサイズは「1. 91メートル×0. 955メートル」で面積に換算すると約1. 82平方メートルになります。

間取りの基準となる畳のサイズはいくつかありますが最も歴史が古いのは「本間」のサイズです。

京都の歴史ある屋敷などはほぼすべて「本間」で作られています。

「本間」の使い方

・『この部屋は本間の六畳間です』
・『四畳半と言っても本間なのでそれなりの広さがある』
・『新築で本間の家は珍しい』
・『古い家なので本間で作られている』

「江戸間」と「本間」の違い

「江戸間」と「本間」の違い

「江戸間」「本間」の違いは「1畳の大きさ」です。

元々は畳一枚の大きさといえば「本間」のサイズを指していましたが、江戸時代以降急成長した江戸地域では圧倒的な土地不足が起こります。

土地不足の江戸で「本間」を採用するとどの部屋も畳の枚数が少なくなってしまうことから小さいサイズの畳を用いる基準が新たに作られたのが「江戸間」の始まりです。

昔は畳の枚数で税金が決まっていたからという説と小さい畳のほうが柱を取りやすく建築が楽だからというふたつの説がありますがはっきりとしたことはわかりません。

現在不動産表示で用いられているのは特に説明がない限りほぼすべて「江戸間」です。

まとめ

まとめ

「江戸間」「本間」を知っておかないと部屋の広さを正確に理解でいない可能性があります。

部屋を見たら思っていたよりも狭かった、ということのないように具体的な広さを知っておきましょう。