この記事では、「香合」と「香炉」の違いを分かりやすく説明していきます。
「香合」とは?
香合とは、こうごうという読み方をすべき言葉です。
漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、良い匂いがするやかおりといった意味の香の漢字に、2つ以上のものが一緒になるとかあわせるといった意味がある合の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ香合は、香を入れるための小さな容器という意味を表すのです。
「香合」の使い方
香合は、香を収納するために使用する容器を表現する際に使われる言葉となっています。
香を入れる目的で使われるので基本的に蓋付きの容器であり、茶道具や仏具といった2つの面を持っているのです。
茶道具の場合は、茶の湯の際に茶室に香を焚く事がありますが、その香を入れておくものとして使用されます。
仏具としては、焼香や抹香等を入れる容器として香合が使われているのです。
「香炉」とは?
香炉とは、こうろという読み方をする言葉となっています。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、良い匂いがする焚き物といった意味を持っている香の文字に、火や香を焚くための器具や設備といった意味を有する炉の文字を加える事で誕生した言葉です。
以上の事から香炉とは、香を焚くために用いられる器を示します。
「香炉」の使い方
香炉は、固体状になった香料を加熱し、香の成分を発散させるのを目的に使用される器具の事です。
本来は仏具であり、燭台と花立と共に三具足と呼ばれています。
ですが香炉は仏具としてだけでなく、香道や床の間の飾りとして用いられる事も少なくありません。
とはいえ基本的には、仏具として香を焚くための容器として使われているのです。
「香合」と「香炉」の違い
香合と香炉の文字表記を並べて見比べてみれば、直ぐに2文字目の漢字が合と炉という違いがある事に気付く事が出来ます。
所が最初の文字は同じ香の漢字が使われており、どちらも文字通り香に関連した道具という意味を持つ言葉同士です。
そのため2つの言葉が持つ意味をきちんと理解していないと、混同してしまう恐れは十分にあると言えます。
まず香合ですが、香を収納する目的で用いられる蓋付きの小さな容器を表す言葉です。
茶道具や仏具の一種として、使われています。
一方の香炉は、香を焚くために使用される器を示す言葉です。
本来は仏具ですが、香道にも用いられます。
まとめ
2つの言葉は、どちらも最初に香という同じ漢字が使われており、共に仏具として利用されるものを示す言葉となっているのです。
ただし2文字目は合と炉という文字の違いがある事で、表現する意味合い自体には相違点を見出す事が出来ます。
ちなみに香合は、香を収納する目的で使用される蓋が付いた小さな容器の事です。
仏具としてだけでなく、茶道具としても使用されています。
対する香炉は、元来は香を焚くために用いられる器であり、仏具となっているのです。
ですが香道や床の間の置物飾りとしても、用いられる事が珍しくありません。