この記事では、「妖力」【ようりょく】と「霊力」【れいりょく】の意味や例文、違いを分かりやすく説明していきます。
「妖力」とは?
次元を超えた不思議な力を宿した人間を元にした姿の妖怪が、現実世界とはまた違う世界で神妙な力を持つ生き物から放たれるものを「妖力」【ようりょく】と言います。
人間に殺されたり、虐められた者が恨みを持つようになり、妖怪に生まれ変わって復讐するときに出す力であって、精神的に苦しめたり、肉体的に苦痛を与えては己の犯した罪に気づかせることもあります。
「妖力」は邪悪な心を持つ生き物が恐ろしい姿になって人間の前に現れて呪う恐ろしい力であり、恐怖を与えたり、つらい人生にするなど人間にとって恐ろしい力なのです。
「霊力」とは?
人間の体から魂が抜け出して成仏したときはあの世に無事行き、またこの世に生まれ変わるとされていますが、未練を残して亡くなった人は幽霊となっていつまでもさ迷うことになります。
その幽霊が放つ力を「霊力」【れいりょく】と呼び、ときに悪さをして、この世の者を苦しめることがあるのです。
肉体とは、別の精神的なものからきている物質的ではない力を意味しており、科学では解明できないものとして人々は恐れています。
「霊力」は人間にだけではなく、動物にも当てはまる力であり、死んだ魂が力を溜めて悪さする場合もあります。
「妖力」と「霊力」の違い
「妖力」と「霊力」の違いを、分かりやすく解説します。
恐ろしい妖怪が人間を苦しめたり、悪さするために放つのが「妖力」と言いますが、この力を放つ者は人間の邪悪な心や強い怨念が恐ろしい妖怪の姿となって現れて悪さするわけです。
一方の「霊力」は亡くなった後に魂がこの世さ迷い、恨みを晴らすべく人の人生に不幸をもたらしたり、悪いこと起こすことを指し、霊感ある人は強く「霊力」を感じ取じられるだけではなく、お祓いしたり、跳ね除ける力を身に付けられるわけです。
「妖力」の例文
・『妖力を持つ妖怪は人間の心の中にいるもう一人の自分が姿を変えたものと考える人もいる』
怨念を持つ人間の中にもう一人の邪悪な気持ちを持つ者こそが妖怪であると考える者もおり、怒り、憎悪が強く出たものを「妖力」と考える人もいます。
・『妖力はときに悪い人間を懲らしめて反省させる』
何もいたずらするとき「妖力」を使うのではなく、悪いことしている人をこらしめるときに使えるわけです。
「霊力」の例文
・『強い霊力も跳ね飛ばす能力を持つのが霊能者であり、苦しむ人を救い出す』
このような「霊力」を鎮めるため霊と交信するのが霊能力者はお祓いすることで力を弱らせるわけです。
・『生きている人の怨念と憎しみが霊力になり、愛する人を苦しめることもある』
愛情が強いと、浮気する恋人を苦しめたいと「霊力」を飛ばして相手と別れさせる場合もあります。
まとめ
科学では解明できない力を指す言葉ですが、「妖力」は人間の邪悪な心が悪い力を放って人間を苦しめるものであり、「霊力」は亡くなった人から放たれる力であり、この世に未練を残した魂が霊となって力を放っては人を惑わすと覚えておくといいでしょう。