この記事では、「ボヤ」と「火事」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ボヤ」とは?
建物や山林などが燃えるということを、大きくならないうちに消し止めたものです。
規模が小さなものをいいます。
たとえば、駅構内のゴミ箱から火が出ていたけれどすぐに消すことができた、山林にタバコが捨てられて小さな火が出たけれどすぐに消すことができた、といったものがこれにあたります。
もしもこれが、駅がすべて火に包まれたり、山林全体に火が広がったりすれば、この言葉が意味するものではありません。
電子レンジやオーブンなどから火がでることがあります。
電子レンジなどは小さなものなので、そこから出る火によって一瞬にして家全体が火に包まれることはありません。
すぐに気がついて対処をすれば、小さなうちに消すことができます。
電子レンジなどから火が出た場合は、火元となる家電製品のコンセントを抜く、またはブレーカーを落とすことをしてから、粉末消火器を使って火を消します。
すぐに対処をすれば火は大きくなりません。
この大きくなっていない状態をこの言葉は指しています。
「ボヤ」の使い方
建物や山林などが燃えることを、大きくならないうちに消し止めたものを指して使用する言葉です。
すぐに消すことができず、燃える範囲が広くなってしまったものには使用しません。
「火事」とは?
建物や山林などが燃えてなくなることという意味です。
ただ燃えるというのではなく、形がなくなるほどに燃えてしまう場合をいいます。
火を使う飲食店は注意が必要です。
ガスコンロなどからの火が大きくなり、建物全体を包んでしまうと、建物の形がなくなります。
柱も床も燃えてしまい、跡形もありません。
空気が乾燥していたり、気温が非常に高かったりすると、山林で火が出ることがあります。
最初は小さな火でも、すぐに消さないと次第に大きくなって山林全体を包んでしまいます。
そして、山林は跡形もなくなります。
これほどまでになる燃え方を指す言葉です。
「火事」の使い方
建物や山林などが火に包まれてなくなることを指して使用します。
すぐに消せるような火には使用しません。
「ボヤ」と「火事」の違い
建物や山林などが燃えるという点が似ていますが、2つのものは規模が違います。
前者は大きくならないうちに消し止めたものです。
後者はすぐに消すことができず、大きくなってしまったものです。
「ボヤ」の例文
・『ボヤが発生した』
・『ボヤをすぐに消す』
・『周辺で同じようなボヤがあった』
・『ボヤに気をつける』
「火事」の例文
・『火事の通報を受ける』
・『火事に気をつける』
・『火事があったけれど全員無事だった』
・『火事から逃げる』
まとめ
どちらの言葉も建物や山林などが燃えることを意味していますが、その規模に違いがあります。
一方は大きくならないうちに消し止めたもの、もう一方は大きくなってしまったものです。