この記事では、「しつこい」と「くどい」の違いを分かりやすく説明していきます。
「しつこい」とは?
「しつこい」には2つの意味があります。
一つは、味、におい、色などが濃すぎて、後に残る感じがすることです。
甘い、しょっぱいなどの何味という意味ではなく、味がいつまでも残るような感じ、においがいつまでも感じられるようなさま、色が強すぎることなどを意味しています。
ラーメンのことで説明をします。
このラーメンはとんこつベースです。
表面には脂がたくさん浮いており、スープを飲むと脂っぽさを感じます。
味つけは濃く、塩味が強く感じられます。
脂っぽさも塩味も、スープが喉を通った後にも残る感じがあります。
普段、あっさりしたものを食べている人が、こういったものをときどき食べると、「しつこい」と感じることでしょう。
すまし汁、おかゆなどは、この言葉が意味するものではありません。
これらは、味も、においも、色も控えめです。
もう一つの意味は、物事にこだわっていつまでも引き下がらないさまです。
ねちねちしているさまを意味します。
母親に付きまとう子どもで説明をします。
今母親は忙しいので、子どもに一人で遊んでいてもらいたいです。
しかし、子どもはお母さんにかまってもらいたいです。
お母さんが「あっちに行っていて」といっても、つきまといます。
いつまでも付きまとってきて、引き下がろうとしません。
このさまを「しつこくつきまとう」といいます。
「しつこい」の使い方
味、におい、色などに使うことが多いです。
これらが後に残るような感じをいいます。
また、なかなか引き下がらなくて、ねちねちしているさまもいいます。
「くどい」とは?
「くどい」には2つの意味があります。
ひとつは、味や配色などが濃すぎることです。
甘いものといっても、おいしいと感じられるものもあれば、甘さが濃すぎると感じるものもあります。
濃すぎて後に残る感じが、この言葉が意味するものです。
もう一つは、同じ言葉や行動を繰り返すさまです。
それによってうんざりさせられるようなことをいいます。
明日、友達と約束をしました。
友達は「明日は絶対に遅れないでね」といいます。
それに対して「わかった」と返事をしました。
そうであるにもかかわらず、また友達が「明日は絶対に遅れないでね」といいます。
それにも返事をしたのですが、しばらくしたらまた同じことを言ってきました。
何度も同じことを言ってきて、わずらわしい感じがあります。
このようなさまを意味します。
「くどい」の使い方
味や配色などが濃いという意味や、同じ言葉や行動を繰り返してわずらわしいという意味で使用をします。
よい意味ではあまり使われません。
「しつこい」と「くどい」の違い
味などが後に残る感じという意味が似ていますが、「しつこい」は味、におい、色などについてをいい、「くどい」は味、配色などについていい、においについてはあまり使いません。
簡単に引き下がらないという意味も似ていますが、「しつこい」はねちねちしているさま、「くどい」は同じことを繰り返してわずらわしいさまで、ニュアンスが異なります。
まとめ
似た意味を持っていますが、2つの言葉はニュアンスが異なります。