この記事では、「執事」と「メイド」の違いを分かりやすく説明していきます。
「執事」とは?
貴族や富豪などの家で家事を取り締まったり、下のものに指示を出したりする職、またその職の人です。
かつてのイギリスの貴族の家では、家事使用人を雇っていました。
家事使用人といっても階級があり、その中で上級のものがこの言葉が指すものです。
家によってはハウス・スチュワードを置いており、その場合は「執事」はその下の階級になります。
この人に与えられている重要な仕事が、酒類の管理と銀器の手入れ・管理です。
貴族の家にあるワインはこの職の人によって管理されており、この人がワインを保管する部屋の鍵を持っています。
人によっては、保管する部屋の前にベッドを置いてそこで寝て、盗まれないようにしていたようです。
しかし、この権利を利用して主人のワインを勝手に飲んでしまう人もいました。
銀器は非常に高価なものなので、下級使用人に扱わせるわけにはいきません。
この職に就くものが責任を持って管理していました。
また、この職に就くものは下級使用人の監督も行います。
現在の「執事」は、雇い主の側近、運転手といった役割をしています。
「執事」の使い方
貴族や富豪などの家で家事を取り締まり、下のものに指示を出したりする職や、その人を指して使用をします。
現在では、主人の側近に対して使うこともあります。
「メイド」とは?
女性使用人のことです。
ヴィクトリア朝時代のイギリスのことで説明をします。
この職に就く人は労働者階級の女性です。
中流階級や上流階級の人にとって、「メイド」を雇っていることはステイタスシンボルのようなものでした。
「メイド」といっても大きな家だと役割が決められています。
キッチンで働くのは、料理を作るキッチンメイドや、食器や鍋を洗うスカラリーメイドです。
料理を作る男性は別の名で呼びます。
ベッドを整えたり、家の掃除をしたりするものは、ハウスメイドといいます。
ハウスメイドの上にハウスキーパーがついており、ハウスメイドの監督をしていました。
洗濯を担当するのはランドリーメイドです。
家によっては乳からバターを作っており、これを担当するデイリーメイドがいました。
男性の使用人は別の名で呼びます。
男性に比べて女性の方が給料が安いです。
「メイド」の使い方
女性の家事使用人を指して使用する言葉です。
「執事」と「メイド」の違い
「執事」は男性です。
裕福な家でないと雇うのが難しいです。
「メイド」は女性です。
それほど裕福でない家でも、かつては何とかして雇おうとしていました。
「執事」の例文
・『執事を雇う』
・『執事を部屋に呼ぶ』
・『執事が銀器を磨く』
・『身長の高い執事』
「メイド」の例文
・『メイドをこき使う』
・『メイドの面接をする』
・『新しくやってきたメイド』
・『料理を担当するメイド』
まとめ
どちらも家事にかかわる労働者ですが、性別や行う仕事に違いがあります。