この記事では、「通達」と「示達」の違いを分かりやすく説明していきます。
「通達」とは?
「通達」は、内容を伝えることのみを重点にしたものの言い方で、単に物事を伝えることを「通達」と呼びます。
なので、「通達」の意味は、単に物事を伝えるだけです。
なので、「通達書」という書類は、単に物事を伝えるだけの書類になり、みんなが閲覧できる場所に設置していることが多いです。
「示達」とは?
「示達」は立場が上の人物から下の人物に物事が伝わるという意味です。
なので、「示達書」という書類は、これは自分よりも絶対的に立場が上でかつ権力者である者から言いたいことがあるという書類が届いたということになるのでかなり深刻なことを権力者側が述べることを意味します。
逆に、「通達書」であれば、社内で通用する命令書という意味になるのでそこまで深刻ではないと言い切れます。
「通達」と「示達」の違い
両者の違いは、単に物事を伝えるというだけを意味するか、自分よりも立場が上のものが命令というような形で物事を伝えるかという違いです。
「通達」は、みんなに物事を伝えるための言葉、「示達」は、立場が上のものが下の者へ命令すると解釈すると違いが分かりやすいでしょう。
「通達」の例文
・『社内に日曜日の休業の在り方について通達する』
この例は、社内に日曜日の休業について知らせるというもので、日曜日もお仕事をするかもしれないというような報告をするのが「通達」になります。
通達は誰もが閲覧できる報告文書のこともさすのでこの場合は文章を指しています。
「示達」の例文
・『示達書を社長から受け取る』
この例は、立場がものすごく上の人物から命令に近い形の書類をもらったというものです。
中に何が記載されているかが問題なのが「示達書」になり命令次第では実は不服を唱えることが可能なのがこの「示達書」になります。
無論、道路交通法に違反した件においても「示達書」を受け取るのですが、これも実は不服な警察の取り締まりだったということを訴え、それが受理されれば、交通違反は仕方がなく、命を守るためにあえて交通違反をしたということで罪自体がなかったことになるケースもあるのです。
まとめ
「通達」に関しては、知らせるというだけの意味で「通達書」はまさに記載した内容を知らせるだけのための書類を指します。
一方、「示達」は、命令に近く、いわば、命令道理に行動しないとどうなるかを記載しているのが「示達書」になるんですが、実はこの書類、不服を言い出すことが可能で、それが通れば、書類に記載する効力自体がなかったことになります。
なので、やり方次第では、上からの命令が不当でかつ、命令を出している側のほうが悪いんではないか?という方向にもっていき、さらに、上の人物のやり方は下のものからすれば、まずいんではないかということまでを説明し証明できれば、命令を破棄できたうえで上層部を入れ替えることも可能なのかもしれません。