この記事では、「根ざす」と「根付く」の違いを分かりやすく説明していきます。
一見すると同じ言葉に見えるような、「根ざす」と「根付く」という2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「根ざす」とは?
「根ざす」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「根ざす」は、「ねざす」と読みます。
「根ざす」は、「植物が土の中に根を伸ばす」という意味があります。
例えば、大きな木が、地中深くに根を伸ばしている様子を見た時、「地中深くに根ざした大木」などという文章にできます。
また「根ざす」には、「物事が定着する」という意味があります。
例えば、あるエリアで慈善活動が始まり、数年たってすっかり定着した場合は、「慈善活動が根ざしたエリア」などという文章を作ることができます。
さらに「根ざす」には、「そこに基盤を置く。
原因となること」という意味があります。
例えば、地元を基盤にしている会社があり、身近な存在だと感じる場合は、「地元に根ざす会社に愛着を感じる」などという文章にできます。
「根付く」とは?
「根付く」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「根付く」は「ねづく」と読みます。
「根付く」は、「植え付けた草木が根を張って発育すること」という意味があります。
例えば、買ってきた花を、家にある植木鉢に植え替えることがあるかもしれません。
植えた花の根が伸びて、植木鉢の中で順調に発育していると感じた場合は、「植木鉢に花が根付いた」などという文章にできます。
また「根付く」には「新しい物事が定着すること」という意味があります。
例えば、職場に新しいルールができて、時間を経て、そのルールが定着してきたと感じた場合は、「ようやく、新しいルールが職場に根付く」などという文章にできます。
「根ざす」と「根付く」の違い
「根ざす」と「根付く」の違いを、分かりやすく解説します。
「根ざす」は、「植物が土の中に根を伸ばす」、また「物事が定着する」という意味があります。
「根付く」は、「植え付けた草木が根を張って発育すること」、また「新しい物事が定着すること」という意味があります。
このように、どちらも似たような意味がある言葉になります。
ただし、「根ざす」は、そもそもあったものを意味するのに対して、「根付く」は、新しく定着していくことというニュアンスの違いがあります。
例えば「地域に根ざす会社」という場合は、「もともとその地域に定着している会社」という印象があるのに対して、「会社が地域に根付く」という場合は、「それまでは定着していなかった会社が、ようやく定着する」という印象の違いがあると考えることができます。
まとめ
「根ざす」と「根付く」の違いについて見てきました。
2つの言葉には微妙なニュアンスの違いがありました。
2つの言葉のニュアンスの違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。