この記事では、「縮小」と「減少」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている言葉を使い分けていきましょう。
「縮小」とは?
縮小とは、小さくすること。
扱いやすいように、サイズを減らすことです。
これまでの複雑な作業をより簡単なものにしたり、予算を減らしたりする際にもつかわれています。
対象となっている物の大きさを減らすこと、小さくしていくことが縮小です。
もともと縮小の「縮」という漢字は「ちぢみ織り」という織物からきた言葉です。
布地に特別な加工をほどこして、生地全体を縮める作業を「縮める」と呼んでいました。
そのため「縮小」もスケールを切り詰めること、より小さな物に変化させていくことです。
「減少」とは?
減少とは、減っていること。
数などが、少なくなることです。
対象となっている物の数が、これまでよりも少ない場合に用いられています。
減ること、少ないことが減少です。
もともと減少の「減」という漢字は、引き算にまつわる言葉です。
そのため昔の数と今の数を比べたとき、減っている様子を減少と呼んでいます。
例えば街に住んでいる人の人数が昔に比べて減った場合は「人口の減少」といいます。
また受験生が昨年度に比べて減ったときは「受験生の減少」といいます。
おもに人数や資産など、数えられる物が減ることを減少といいます。
「縮小」と「減少」の違い
どちらも少なくなることです。
「縮小」と「減少」の違いを、分かりやすく解説します。
・画像は縮小、売上は減少
「縮小」と「減少」はどちらも大きな物が、小さくなることを示しています。
ただその内容が少しずつ異なっています。
縮小は大きなサイズが、小さなサイズになること。
例えば1枚のビルの画像があったとき、ファイルそのものをコンパクトに圧縮することを「写真を縮小する」といいます。
反対にこのような場合に「写真や画像を減少する」とはいいません。
減少が使われるのは、人数や売上額など、数えられる物の数が減ったときです。
「感染者が減少する」や「売上が減少する」と使います。
反対に「感染者が縮小する」や「売上が縮小する」とはいいません。
なぜなら縮小には「あるサイズを縮める」という意味があるからです。
また縮小には「作業や仕事の量を減らす」という意味もあります。
「窓口業務を縮小する」というと、人手不足を補うために窓口でおこなう事務的な手続きを減らしていくこと。
働くスタッフそのものの人数を減らして、時間帯を短くする変化をあらわします。
まとめると、ある物をぎゅっとコンパクトに小さくするのが縮小。
ある物の数が減ること、少なくなることが減少です。
まとめ
「縮小」と「減少」の違いを分かりやすくお伝えしました。
縮小とは画像や写真を、コンパクトに小さくすること。
手間や仕事を減らして、簡単にするという意味もあります。
また減少は人や金額が少なくなること。
何らかの影響を受けて、その割合が減っていることを示しています。
言葉の差を学んでおきましょう。