「無くす」と「失くす」は似たような意味をイメージしてしまう混同しやすい言葉ですが、「無くす」と「失くす」の意味・使い方の違いを正しく理解できているでしょうか?
この記事では、「無くす」と「失くす」の例文と解釈も紹介しながら、それぞれの意味の違いを分かりやすく解説していきます。
「無くす」の意味や使い方
「無くす」という表現は、「意識的に存在しているもの(あるもの)を無い状態にすること」を意味しています。
「無くす」という言葉には、「持っていたもの(あったもの)を失うこと、無くしてしまうこと」の意味合いもあります。
「無くす」の表現の使い方は「社会制度を無くす」のように、「今あるものを無い状態にする場合」に使えます。
また「カバンを無くす」のように、「持っているものを失う時」にも使用することが可能です。
「失くす」の意味や使い方
「失くす」という表現は、「持ち物を無くすこと・持っていたものを失うこと」を意味しています。
「失くす」は国語辞典に掲載されていないこともある「慣用的な漢字表記」であるため、試験や公式の文書では「無くす」か「なくす(平仮名表記)」を使ったほうが良いでしょう。
「失くす」の表現の使い方は「財布を失くす」のように、「持っていたものを無くす場合」に使うという使い方になります。
「無くす」と「失くす」の違い
「無くす」と「失くす」の意味の違いを、分かりやすく説明していきます。
「無くす」という言葉は、「意図的に存在しているものを無い状態にすること」や「持っていたもの(あったもの)を失うこと」を意味しています。
それに対して、「失くす」という言葉は国語辞典に掲載されていないこともある「慣用的な漢字表記」になります。
「失くす」という言葉の意味は「持ち物(持っているもの)を失うこと・失くしものをすること」であり、「無くす」よりも「持ち物をどこかで無くしてしまうこと」のニュアンスが強いという違いがあります。
また「失くす」には「無くす」にある「存在しているもの(あるもの)を無い状態にする」といった意味合いがないという違いも指摘できます。
「無くす」を使った例文と意味を解釈
「無くす」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「カラスによる農作物やゴミ置き場の被害を無くすことは、なかなか難しいのです」
この「無くす」を使った例文は、「無くす」の表現を、「カラスによる農作物やゴミ置き場の被害を無い状態にすることは」という意味を持つ文脈で使っています。
「失くす」を使った例文と意味を解釈
「失くす」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「海外の旅先でパスポートを失くしてしまった時は、どうすれば良いのか分からず右往左往していました」
この「失くす」を使った例文は、「失くす」の表現を、「海外の旅先でパスポートを失ってしまった時(落としてしまった時)は」という意味合いで使っています。
まとめ
「無くす」と「失くす」の意味の違いを分かりやすく解説しましたが、いかがだったでしょうか?
「無くす」という表現は、「今存在しているものを無い状態にすること」や「所有していたものを失うこと」を意味しています。
それに対して、「失くす」という表現は「持ち物を失うこと・失くしものをすること」の意味合いを持っています。
「無くす」と「失くす」の意味の違いを詳しく知りたい時には、この記事の内容をチェックしてみてください。