この記事では、「チャプチェ」と「春雨」の違いを分かりやすく説明していきます。
「チャプチェ」とは?
「チャプチェ」は「春雨」を使った韓国料理です。
漢字で「雑菜」と表記し、「雑」(混ぜる)「菜」(おかず)という文字が表すように、ゆでた「春雨」と細切りにした牛肉、タマネギ、タケノコの野菜などを炒め、混ぜ合わせて作ります。
特徴は、唐麺(タンミョン)という韓国の「春雨」を使っているところ、砂糖と醤油、ごま油で甘辛く味付けするところです。
タンミョンは緑豆でんぷんやさつまいもでんぷんで作られ、色は灰色で太く、食感はコシがあってモチモチしています。
辛い料理ではありませんが、韓国の辛味噌「コチュジャン」を加えたり糸唐辛子を添えたりすることもあります。
「チャプチェ」は韓国で17世紀に発祥した料理で、初めは「春雨」を使わず野菜だけで作られていたとされています。
その後、中華料理の影響を受けて「春雨」や牛肉を入れるようになり、現在のスタイルが定着しました。
「チャプチェ」の応用料理には、ご飯の上に「チャプチェ」を乗せた「チャプチェバプ」もあります。
「チャプチェ」の甘辛い汁がご飯によく合うとして、「チャプチェ」同様に食卓で広く親しまれています。
「春雨」とは?
「春雨」【はるさめ】は、でんぷんから作られる細いめん状の乾燥食品です。
でんぷんに水を加えて練り、細い穴からしぼり出しためん状の生地をゆで、乾燥させて作ります。
そのままでは硬く調味料もしみこまないため、調理時には水につけるか茹でて柔らかく戻す必要もあります。
「春雨」は中国で誕生し、日本、韓国、東南アジアに普及していきました。
日本では鎌倉時代に伝わったとされ、あえ物、酢のもの、鍋などの具として親しまれ続けています。
なお「春雨」は緑豆のでんぷんから作られる中国産の「緑豆春雨」が主流ですが、ジャガイモやサツマイモのでんぷんを使った「春雨」もあります。
「春雨」自体は味やクセがなく、どのような料理にも使えるところが魅力です。
また、ヘルシーなイメージがあることから、近年はダイエット用の食材としても注目を浴びています。
ちなみに「春雨」という名前は、名前の通り春に降る雨に由来しています。
細く透明感のある見た目がしとしと降る春の雨を連想させるとして、その趣ある名前が付けられました。
「チャプチェ」と「春雨」の違い
「チャプチェ」と「春雨」の違いを、分かりやすく解説します。
「春雨」は、緑豆やジャガイモなどのでんぷんから作られる細いめん状の食品です。
「チャプチェ」は「春雨」を使った韓国料理です。
「春雨」は加工食品の名前、「チャプチェ」は料理の名前であるところが違いとなります。
なお、「春雨」の大半は緑豆のでんぷんから作られる「緑豆春雨」で、私たち日本人が普段食べている細い春雨も「緑豆春雨」です。
「チャプチェ」に使われているのはサツマイモなどのでんぷんで作られる太くてコシのあるタンミョンという「春雨」です。
「春雨」にも種類があり、国によって太さや食感も違うものが使われているのです。
まとめ
「チャプチェ」は「春雨」を使った韓国料理、「春雨」はあえ物や炒め物などに使われる乾燥食品です。
また「チャプチェ」に使われる「春雨」と日本で一般的に使われている細い「春雨」は種類が違います。
食べ比べてみると違いが分かりやすいでしょう。