「結構」と「要らない」の違いとは?分かりやすく解釈

「結構」と「要らない」の違い二語の違い

この記事では、「結構」「要らない」の違いを分かりやすく説明していきます。

見分けのつきにくい語を勉強していきましょう。

「結構」とは?

結構(けっこう)とは、優れていること。

自分にとって「良い」と思う状況です。

また「もう要りません」という否定の意味合いもあります。

そのため「イエス」「ノー」、肯定と否定の2つの訳をもつ言葉になります。

例えば自宅に訪問販売の人が来たとき。

こちらが「結構です」と断ったとします。

けれども営業マンにとっては「いいお品ですね」と褒めてもらったと勘違いをしてしまい、商品を強引に売りつけてくる場合もあります。

通常は「お断りします」という意味になりますが、人によっては都合よく受けとめられてしまう言葉。

トラブルを生まないように、注意しておきましょう。

「要らない」とは?

要らない(いらない)とは、欲しくはないこと。

自分にとって必要がないもの、断りたい時に用います。

お呼びではないもの、魅力的ではないものに対して使うのが「要らない」です。

例えばカフェで、コーヒーの注文をおこなったとき。

店員さんに「お砂糖とミルクはお付けしますか?」と聞かれたとします。

この場合にいらなければ「要らないです」と答えます。

欲しい場合は「要ります」です。

「要らない」はそのままでは、ぶっきらぼうに聞こえてしまうため、必ず「ます」を付けて、丁寧語にするのが基本です。

「結構」と「要らない」の違い

どちらも似ている言葉です。

「結構」「要らない」の違いを、分かりやすく解説します。

・正反対の訳がある「結構です」
「結構です」「申し分のないくらい、すばらしい」という訳と「もうこれ以上は、必要ありません」という訳があります。

そのため前後にきちんと言葉を付け足さないと、相手に間違った意図が伝わってしまうこともあります。

例えば「ありがとうございます。

結構なお品ですね。

頂戴します」
といえば「すばらしい」という肯定の意味になります。

反対に「申し訳ありません。

もう結構です。

お引き取りいただけませんか」
というと、やんわり訪問を断る、否定的なニュアンスになります。

このように肯定と否定、二手の意味があるのが「結構です」になります。

そして「要らない」は、否定の意味だけを持つ言葉です。

「要らないです」「要りません」というと、はっきり必要ないことをアピールする語になります。

どんな言い方をしても、肯定の意味には転ばないのが「要らない」です。

ただ「要らない」は、人によってはきつい言い方に受け止められてしまう場合もあります。

そのためビジネスシーンでは「大変申し訳ございませんが、ただいま間に合っております」「誠に申し訳ありませんが、またの機会にお願いいたします」と用います。

「要らない」はストレートなニュアンスがあるので、目上の人には使わないように気を付けておきましょう。

まとめ

「結構」「要らない」の違いを分かりやすくお伝えしました。

「結構」には「素晴らしい」「これ以上は、必要ない」という2通りの訳があります。

そして「要らない」「これ以上、必要ない」という1つの意味です。

言葉を美しく覚えていきましょう。