この記事では、「新しい」と「清新」の違いを分かりやすく説明していきます。
迷いやすい語を正しく勉強していきましょう。
「新しい」とは?
新しい(あたらしい)とは、出来たてホヤホヤなこと。
作られてから、まだそう遠い時間が経っていない状況です。
古くはなくて、作り立ての良さが感じられるものが「新しい」です。
もともと「新しい」の「新」という漢字は、木を切って薪をつくる動作から生まれた言葉です。
そのため、初々しくてフレッシュなもの。
まだ年数の経っていない、目新しいものを「新しい」といいます。
「新しい生活様式」や「新しい時代」がその一例です。
古い物をリセットして、あらたに切り開いていくのが「新しい」です。
「清新」とは?
清新(せいしん)とは、爽やかな空気を感じられて気持ちがいいこと。
軽やかで心が洗われるような様子です。
生命力に満ちあふれていて、美しいさまを「清新」といいます。
もともと「清新」の「清」という漢字はサラサラと流れる、川の水を例えた表現です。
そのため澄み切っていて、どこまでも透明感のあるさまを清新といいます。
気品のある言葉なので「清新」は学校の名前や、街の地区名、公共施設の名にもよく使われています。
「清新な若者たち」や「清新な日本画」のように、人や物の清らかさを例えることもあります。
老いを感じさせない、フレッシュで活き活きしている様子が清新です。
「新しい」と「清新」の違い
どちらも良く似ている言葉です。
「新しい」と「清新」の違いを、分かりやすく解説します。
・みずみずしいは「清新」
「新しい」と「清新」は、どちらも見た感じは同じように思えます。
「新しい」は古い物をリセットして、もう1度作り直すというニュアンスがあります。
そのため「新しい生活様式」というと、従来のライフスタイルをいったん忘れて、コロナ禍にあうライフスタイルを作り直していくという意味合いがあります。
また「新しい」は「新しい家」や「新しいサンマ」のように、作り立てや獲れたてをあらわします。
「古い」の反対をあらわす、便利な言葉です。
一方で「清新」は「新しい」に「みずみずしさ」を加えた、文学的な表現です。
初夏の空気を思わせるような、明るいさま。
みずみずしくて、若々しい様子を指します。
はじけるような子どもたち、新年度にふさわしい雑貨、フレッシュで明るい洋服などは「清新」にはいります。
清新は「新しい」のように、制度や様式に用いられることは少なく、活き活きとしている人やグッズに使います。
「新しい」をより芸術的に進化させたのが「清新」です。
まとめ
「新しい」と「清新」の違いを、分かりやすくお伝えしました。
「新しい」は、古臭くないこと。
作りたて、もぎたて、焼き立てです。
また「清新」は文学的な表現で、みずみずしい芸術品や人物をあらわします。
清新は知的な熟語なので、話し言葉よりも書き言葉として使われています。