「放棄する」と「諦める」の違いとは?分かりやすく解釈

「放棄する」と「諦める」の違い二語の違い

この記事では、「放棄する」「諦める」の違いを分かりやすく説明していきます。

「放棄する」とは?

「放棄する」には2つの意味があります。

ひとつは、途中でやめてそのままにし、その後に気にかけることがないです。

ペットの飼育で説明をします。

飼い主には、ペットを世話をする責任があります。

エサを与える、散歩に連れていく、排泄物を片付ける、病院に連れていくなどは、飼い主がやらなければならないことです。

残念ですが、エサを与えない、病院に連れていかないなど、世話をしない飼い主もいます。

その状態がこの言葉が意味するものです。

もう一つの意味は、自分が持っている権利や資格を使わないです。

日本では18歳以上に選挙権が与えられています。

支持したい政党などに投票する権利を与えられているのです。

投票日には投票所に行って投票をすることができます。

しかし、この権利を使わないこともできます。

期日前投票も当日に投票することもしない場合、権利を使っていないといえ、この言葉が指すものにあてはまります。

「放棄する」の使い方

途中でやめてそのままにして、その後に気にしないという意味では、取り組んでいた物事などに使用されます。

もう一つの意味は権利や資格について使用します。

「諦める」とは?

叶わないだろう、あてにできないだろうと思ってやめるという意味です。

カニを食べたいと思ったとします。

おいしいカニを食べたいので、できるだけ質がよいものを選びたいです。

通信販売で見ていたら、新鮮で甘味のあるおいしそうなものがみつかりました。

しかし、価格を見てみると一杯2万円もします。

これは我が家にはちょっと高いです。

食べたいところですが価格が高すぎて手が届かず、食べることは叶わないだろうと思い、食べることはやめました。

これは「カニを食べることを諦める」といいます。

「諦める」の使い方

叶わないだろう、あてにならないだろうとわかってやめるという意味で使用をします。

面倒だからやめる、やりたくないからやらないといったことには使用しません。

「放棄する」と「諦める」の違い

「諦める」はそれは叶わないといった思いがあってやめることです。

「放棄する」には叶わないと思ってという意味は含まれていません。

放っておく、権利などを使わないといった意味です。

「放棄する」の例文

・『試合を放棄する』
・『放棄することは許されない』
・『放棄することを伝える』
・『放棄する人が後を絶たない』

「諦める」の例文

・『困難があっても諦めることはしない』
・『遠すぎて出かけることを諦める』
・『仕方がないので諦める』
・『どんなことがあっても諦めることはない』

まとめ

何かをやめるといった意味合いがあり、似ている言葉ですが、それぞれ意味は異なります。

一方は放っておいて気にしない、権利などを使わないという意味で、もう一方は無理だなどとわかってやめるという意味です。