「催促」と「要求」はいずれも人の行為に関する言葉ですが、意味が異なるため区別して使う必要があります。
この記事では、「催促」と「要求」の違いを分かりやすく説明していきます。
「催促」とは?
「催促」は「さいそく」と読む言葉で、「物事を早くおこなうように相手に促すこと」を意味します。
漢字の「催」には「行事をもよおす」「促す」といった意味があり、「促」には「促す」「急き立てる」「間を詰める」などの意味が含まれています。
「要求」とは?
「ようきゅう」と読む「要求」は、「当然または必要な事柄として他者に強く求めること」または「必要とすること」という意味を持つ言葉です。
「要」は「かなめ」「入用である」「まとめる」などを表し、「求」は「求める」「欲しがる」といった意を示します。
「催促」と「要求」の違い
「催促」も「要求」も「他者に働きかける行為」に関する意味を示す点は共通していますが、次のような違いがあります。
「催促」は「物事を早くおこなうよう促すこと」を意味し、「何かを早く済ませるよう相手を急かす」意味合いが強い言葉です。
一方、「要求」は「当然または必要な物事として他者に強く求めること」を意味し、他者に対して「特定の行為を強く求める」という意味合いが強い言葉といえます。
「催促」の例文
「催促」は「〜を催促する」「催促の〜」のように使われます。
ビジネスシーンのほか、日常会話で用いられる場合もあります。
・『〇さんに社用車のガソリン代の領収書提出を催促する』
・『旅行の日程に関する返事が来ていないので、催促のメールを送る』
「要求」の例文
「要求する」は「要求に応じる」「〜を要求する」などのように使用します。
やや改まった印象があるため、ビジネスなど公の場で用いられる機会の方が多いかもしれません。
・『労働組合の要求に応じて基本給を上げる』
・『大量に汗をかくと身体が水分や塩分を要求する』
まとめ
「催促」は「物事を早くおこなうように他者に促すこと」を示し、「要求」は「当然または必要な事柄として他者に強く求めること」「必要とすること」を示します。
ぜひ参考にして両者の意味や使用例を理解し、状況に合わせて使い分けてください。