この記事では、「心肺停止」と「死亡」の違いを分かりやすく説明していきます。
「心肺停止」とは?
「心肺停止」とは、心臓と呼吸が停止していることで、重体の中でも「危篤」と表現される大変危険な状態を指す言葉です。
医療機関や医師からは、「CPA」(“Cardio Pulmonary Arrest”)と使われることが多く、英語でこの「心肺停止」はそのように表現します。
まだ「死亡」している訳ではない場合も多いですが、「死亡」していたとしても、こうとしか表現できない場合があります。
それは、死亡の診断は原則的に医師にしか行えない為、救急隊員などが「心肺停止」の状態になっている人を発見した時には、例え既に「死亡」していようと、「心肺停止」としか使うことができないからです。
「死亡」とは?
その「死亡」とは、心臓が機能を停止し、生命として絶命していることの表現です。
一時的に心臓や呼吸が止まっているだけであれば、「心停止」や先の「心肺停止」などとも呼びますが、もうそれらの回復の見込みがなく、「死んでいる」ことがこの言葉で表されます。
人間が「死亡」していると診断できるのは、前述のように原則的に医師だけに限られますが、それが明らかな状態であれば、救急隊員などでもこれと判断が可能な場合があります。
ただし、頭部や胴体が切断されているような状態の場合に限られ、そのような致命的な外傷でなければ、どう見ても「死亡」していると思われる状態でも、医師以外には「心肺停止」としか表現することができません。
「心肺停止」と「死亡」の違い
「心肺停止」と「死亡」の違いを、分かりやすく解説します。
「心肺停止」の中には、既に「死亡」している場合も含まれますが、医師以外は原則的にそうとは判断できません。
その為、明らかに「死亡」していたとしても、便宜上、この「心肺停止」と使われる(そうとしか使えない)ことがあるという訳です。
まとめ
「心肺停止」と「死亡」は、このような違いになります。
「心肺停止」の中には、実際には「死亡」している場合も含まれると覚えておいてください。