「進言」と「箴言」、「箴言」という3つの言葉について、意味や使い方を詳しく見ていきます。
「進言」の意味や使い方
「進言」は、「しんげん」と読む言葉で、カタカナ語で言う「アドバイス」に相当します。
ただし、目上の人や上司に対して使う表現になる為、友人や部下などには使わない言葉です。
「上司に進言した」のように用いることが多く、謙譲の意図は特に含まれませんが、使える相手(対象)が限定されたアドバイスのことだと考えると分かりやすいでしょう。
「諫言」の意味や使い方
「諫言」の読み方は、「かんげん」です。
こちらも「進言」と同様に、目上の人にしか使えない言葉となっており、諫める為の意見のことを指します。
「諫言調になったが、これだけは言いたかった」などと使う言葉で、その相手の間違えを正す為に使われる場合がほとんどだと考えていいでしょう。
ただし、無闇にこの「諫言」ばかりしていると、うるさい奴だと思われてしまうことになり、その後に大きな影響が出てしまう懸念が否めません。
その為、ここぞ(これだけは言うしかない)という時に行うものです。
「箴言」の意味や使い方
この「箴言」も、「しんげん」と読みます。
よって、発音だけでは「進言」と区別が付きませんが、「人生の教えとなる短句」のことなので、使い方から容易にどちらのことか判断できます。
「格言」(かくげん)や「名言」(めいげん)と言い換えることができますが、それよりも恐れ多いものを指して使うことが多いです。
聖書には「ソロモンの箴言」として、かつてイスラエルを統治していたソロモン王による数々の教えが書かれています(これらは、キリスト教における「教え」の中に含まれます)。
「進言」を使った例文と意味を解釈
「進言」を使った例文と、その意味の解釈です。
こちらには諫める意味はなく、単に目上の人に使った場合だと考えてください。
「進言」を使った例文1
「この前の進言の影響で、プロジェクトに多少変更がありそうだ」
その方がいいなどと上司に対して行った進言(アドバイス)によって、行われているプロジェクトの内容が多少変わりそうだと言っています。
「諫言」を使った例文と意味を解釈
「諫言」を使った例文と、その意味の解釈になります。
これを聞き入れるかどうかはその相手次第です。
「諫言」を使った例文1
「あの社長は、どんな諫言も全く聞き入れようとしない」
いわゆるトップダウンと表現される会社では、何事も社長1人だけで決めてしまうことが少なくありません。
そのような社長だと、諫言を聞き入れるとは考えにくいのも確かです。
「箴言」を使った例文と意味を解釈
過去の偉人の「箴言」の中には、現在の「ことわざ」になっているものも多いです。
「箴言」を使った例文1
「ローマは一日にして成らずということわざは、立派な箴言の1つだと言えるだろう」
かつて栄華を極めたローマ帝国も、築くまでには約700年も掛かったと言われています。
ここから転じて、「ローマは一日にして成らず」がどんなこともそう簡単には成就しないという意味で使うことわざとなっているのは有名です。
まとめ
「進言」と「諫言」は、共に目上の人や上司に対して使う言葉(内容)で、「箴言」は「進言」と読みこそ一緒ですが、また違う意味だと覚えておきましょう。