この記事では、「無水クエン酸」と「クエン酸」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無水クエン酸」とは?
クエン酸分子のみでできた固体のことを意味する言葉です。
無水物は水分子を含まない固体で、乾燥したクエン酸であり、理論的には100g中に100gのクエン酸を含みます。
食品添加物としても使用されます。
「クエン酸」とは?
クエン酸分子の集まった有機化合物のことを意味する言葉です。
基本的に、柑橘類(レモンやオレンジなど)に含まれています。
酸味を持ち、食品添加物として広く利用されています。
また、「クエン酸」は、クエン酸回路と呼ばれる代謝経路においてエネルギー生産に関与しています。
「無水クエン酸」と「クエン酸」の違い
「無水クエン酸」と「クエン酸」の違いを、分かりやすく解説します。
「無水クエン酸」と「クエン酸」は、似たようなものに思えますすが、厳密には別の物質であり、化学的性質も異なります。
「無水クエン酸」は、クエン酸分子のみでできた固体のことを表現する際に使用する言葉です。
その一方で、「クエン酸」は、クエン酸1分子あたり、1分子の水(結晶水)がくっついた固体のことを表現する際に使用する言葉です。
固体の状態で水分子を含むかどうかにあります。
水に溶ければ、どちらも同じくクエン酸水溶液になり、違いはありません。
また、「無水クエン酸」は柱状で角ばっており、結晶のクエン酸は比較的丸みがあることが多いと言えます。
さらに、「無水クエン酸」は、結晶よりも固まりにくく、重量の全てがクエン酸なので物流・保管コストの面で優れています。
例えば、食品添加物としては、「無水クエン酸」と「クエン酸」は、それぞれ、「クエン酸(無水)」と「クエン酸(結晶)」と呼ばれると考えられます。
まとめ
「無水クエン酸」と「クエン酸」は、どちらもクエン酸という言葉がつくものの、それぞれ異なる特徴や用途で使用されるものだと言えます。
「無水クエン酸」と「クエン酸」は、固体の状態で水分子を含むかどうかで異なります。
水に溶ければ、もはや違いはありません。
それぞれの違いを正しく理解したうえで使い分けられるように注意しましょう。