「診査」と「検査」はどちらも調べて明らかにすることを意味する言葉です。
2つの言葉はどのような基準で使い分けられているのでしょうか。
この記事では、「診査」と「検査」の違いを分かりやすく説明していきます。
「診査」とは?
「診査」とは、「医師が患者を直接診て健康状態を明らかにすること」という意味で使われる言葉です。
「診査」の「診」という漢字には「病状を見て調べる」という意味があります。
「査」には「よく見て明らかにする」という意味があり「診査」の場合は「人の体をよく調べ病気や怪我がないか明らかにする」と解釈できます。
病気を調べるのは医師の仕事なので「診査」は医師が病気や怪我を調べる時にのみ使う表現です。
「検査」とは?
「検査」とは、「基準に基づいて状態を調べること」を意味する言葉です。
「検」と「査」はどちらも調べることを表す漢字です。
ただ状態を確認するだけではなく参考になる一定の基準に基づいて調べる時に「検査」という表現を使います。
正しい状態のサンプルを基準にして正常に動くかどうか、適合しているかどうかなどを調べる行為が「検査」です。
明確な基準がないものや正しい状態を規定できないものに関しては「検査」という表現が使えません。
「診査」と「検査」の違い
「診査」と「検査」の違いを、分かりやすく解説します。
「診査」と「検査」の違いは調べる内容」です。
「診査」は病気や怪我など医師が患者の健康状態を調べる行為に対して用いる表現なのに対し「検査」は異常の有無や適合状況などを調べる、という違いで区別されます。
健康状態を調べる場合でも視力や血液の成分など医師の判断が入らない客観的な基準に基づくものについては「検査」を使います。
「診査」の例文
・『医師による診査が行われた』
・『診査の結果健康状態は問題なかった』
「検査」の例文
・『コンクリートの強度を検査する』
・『抜き打ち検査で不備が見つかった』
まとめ
「診査」と「検査」は似ている部分もあるものの明確な違いで区別されています。
ポイントさえ理解すれば難しくないので基準を理解して正しく区別してください。