「5次産業」と「6次産業」の違いとは?意味や違いを簡単に解釈

「5次産業」と「6次産業」の違いとは?二語の違い

この記事では、「5次産業」「6次産業」の違いを分かりやすく説明していきます。

「5次産業」とは?

基本的には第4次産業革命に続く新たな産業の動向を意味する言葉です。

AIやIoT、ビッグデータなどの技術を活用して産業構造の変革を目指す第4次産業革命に加え、持続可能性や環境配慮などの視点を取り入れた産業のことを指します。

日本においても、「Society5. 0」というコンセプトが打ち出されており、経済発展と社会的課題の解決を両立させることを目指しています。

「6次産業」とは?

農業や水産業などの第一次産業が、食品加工・流通販売にも業務展開している経営形態を意味する言葉です。

農業経済学者の今村奈良臣が提唱した造語であり、経営の多角化を意味する6次産業化とも呼ばれます。

具体的には、農家が作物の生産だけでなく、加工や販売など他の産業分野まで手掛けることを指し、新たな価値を創出することを目的としています。

「5次産業」と「6次産業」の違い

「5次産業」「6次産業」の違いを、分かりやすく解説します。

「5次産業」は、通常の農林水産業(1次産業)に加え、それらの産品を加工する工程(2次産業)と、販売やサービスを提供する工程(3次産業)を組み合わせた産業のことです。

その一方で、「6次産業」は、これら1次から3次産業のプロセスをさらに進化させ、生産者が直接加工や販売まで手掛けることです。

商品に付加価値を与え、地域経済の活性化やブランド化を図る産業のことを指します。

このように、「6次産業」は、生産から加工、販売までを一貫して実施することによって、地域の特色を活かした独自の商品開発を可能にし、消費者に新たな価値を提供できます。

まとめ

「5次産業」「6次産業」は、それぞれが持続可能な社会の実現や地域経済の活性化に寄与することを目指しており、新しい技術やビジネスモデルの導入によって、従来の産業構造を変革しようとする動きが共通しています。

しかし、「5次産業」は、技術革新による産業全体の変革を、「6次産業」は、とりわけ農林水産業における付加価値の創出という点で異なります。

どちらも今後の産業発展において重要な役割を担っていくことでしょう。