「甲冑」と「兜」はどちらも防具を表す言葉ですがそれぞれどんな防具なのでしょうか。
この記事では、「甲冑」と「兜」の違いを分かりやすく説明していきます。
「甲冑」とは?
「甲冑」とは、「体中を覆って守る全身防具」を指す言葉です。
刀や槍、弓や鉄砲など武器による攻撃から身を守るために装着する全身用の防具です。
戦闘用の武器はかすっただけでも大きな傷を負うことがあるため防具で身を固めないと生命を守れません。
戦場で敵の攻撃から身を守るために装着する全身用の防具が「甲冑」です。
一般的には体や手足、頭部など全身を守る防具のうち日本で作られた伝統的な防具のことを「甲冑」と呼びますがヨーロッパなどで伝統的に使われていた全身を守る金属製防具のプレートアーマーなども「西洋甲冑」と呼び「甲冑」の一種として扱われます。
「兜」とは?
「兜」とは、「頭にかぶる戦闘用防具」を指す言葉です。
戦場で頭部を守るために装着する防具のことです。
刀や槍など武器による攻撃から頭部を守るほか、弓や投石のような飛来物からの防御にも使われます。
頭部用の防具でも戦闘用に用いるもののみを指すので、バイクや工事のヘルメットは含みません。
「甲冑」と「兜」の違い
「甲冑」と「兜」の違いを、分かりやすく解説します。
「甲冑」と「兜」の違いは「守る場所」です。
「甲冑」は頭や手足も含めて体全体を覆う全身用防具の一揃いなのに対し「兜」は頭部用の防具、という守る箇所が全身か頭かの違いで区別されます。
頭を守る「兜」と身体や手足を守る「鎧」のセットが「甲冑」なので「甲冑」を装着すると「兜」もかぶることになります。
「甲冑」の例文
・『戦場に出るので甲冑を身につける』
・『甲冑で守りを固めているのでなかなか致命傷を与えられない』
「兜」の例文
・『前飾りがついた立派な兜をかぶる』
・『兜をかぶっていたおかげで頭部への怪我を防げた』
まとめ
「甲冑」と「兜」では防御する部分が異なります。
「兜」は「甲冑」を構成する防具のうち頭を守る防具のみを指す言葉なので関係性を正しく理解して使い分けてください。