働いている職場の中で、転勤したり退職される人が、最後の挨拶の中で「ご活躍」や「ご健勝」という言葉を使われていることを聞くことがあるかと思います。
この「健勝」や「活躍」とは、どのような意味があるのでしょうか? 今回は、この「健勝」と「活躍」の2つの言葉にフォーカスして、意味や使い方を考えてみたいと思います。
「健勝」の意味や使い方
「健勝」は「けんしょう」という読み方をして、「健康が優れて元気なこと」、「健やか」という意味があります。
使い方としては、「皆さまのご健勝をお祈りして、転勤のご挨拶といたします」という使い方がされています。
冒頭で述べたような使い方ですが、この時の「健勝」は「健やかな状態で頑張ってください」というニュアンスになるでしょう。
「活躍」の意味や使い方
一方の「活躍」は「めざましく活動すること」という意味があり、「かつやく」と読みます。
「私はあなたの今後のご活躍をお祈りします」のような使い方をしています。
「健勝」と「活躍」の違い
「健勝」も「活躍」も「相手に頑張って欲しい」と願う気持ちの面で共通しています。
「健勝」は、色々な場面で使える表現ですが、「活躍」は相手に声援を送りたい時に使うような印象があります。
しかし、この「活躍」は、目上の人が目下の人に使う表現で、目下の人が上の人に使うことは失礼に当たるとされています。
この点が、2つの言葉の相違点となるでしょう。
「健勝」を使った例文と意味を解釈
「皆さまの今後のご健勝を心よりお祈り申し上げます」
転勤や退職の時に、関係者や日頃お世話になった方々に対する挨拶文として、使われている表現です。
今では、メールでのコミュニケーションがメインとなっているビジネス業界では、この例文でメールする人が増えています。
「健勝」はかなり限定された活用しかできないイメージを持つ人も少なくありません。
しかし、色々な場面で使い方の広がりも持っている言葉でもあります。
「活躍」を使った例文と意味を解釈
「彼は今後の活躍が期待される人材だ」
優秀な才能を持つ「彼」がこれからめざましい活動をすることを期待していることを説明しています。
「活躍」は、このように身近なケースで使われています。
特にプロスポーツが大きな成果を出したり、記録を更新している時に、よく使われていますが、必ずしも彼らのような特殊な世界の人に限らず、一般の人でも使われる言葉です。
まとめ
「健勝」と「活躍」という2つの言葉の意味や活用シーンを紹介してきました。
「活躍」という言葉は、とても身近な言葉で、日頃の会話の中でよく出てきますし、文章の中でも簡単に使っている人が多いでしょう。
しかし、「健勝」は退職時のあいさつなどに限って使われている感じがします。
そのために、正しい意味を理解しないままに誤った使い方をしてしまうこともあるかもしれませんので、今回の記事をきっかけにして正しく理解して使いこなせるようにしてください。
