この記事では、「浮き目」と「すべり目」の違いを分かりやすく説明していきます。
知らない単語を、自分の知識にしていきましょう。
「浮き目」とは?
浮き目とは、棒針編みの糸のひとつ。
生地から浮いているように見えるので、浮き目と呼ばれています。
浮き目は編み棒で編んでいくとき、編み棒と並行に並んでいる「横の糸」をあらわします。
ほかの毛糸よりも手前に織り込まれている、立体感のある糸です。
そのため浮き目がしっかり立っていると、ボリュームのある編み物がつくれます。
また浮き目に他のカラーを入れると、メリハリのある良いデザインに見えます。
浮き目をつくる際は、横糸が手前にくるように、ひとつ目をずらします。
そしてかぎ針の向こう側に、糸を送っていきます。
横糸が手前にあらわれたら、浮き目が成功したサインです。
「すべり目」とは?
すべり目も、棒針編みの糸のこと。
「滑り目」と漢字で言い表すこともあります。
右針に向かって滑らせていくという動作から、すべり目と言うようになりました。
縦の糸をあらわします。
すべり目とは、絵画に例えるなら額縁のようなもの。
フチにあたる部分です。
すべり目が無くても編み物はつくれますが、すべり目があると上質な仕上がりになります。
そのためマフラーや帽子のフチ取りとして、よく利用されています。
すべり目を編む際には、ひと目を飛ばして右針に移し替えていきます。
すると糸が裏側に送られて、縦糸がくっきり表にあらわれます。
難しそうに思えますが、慣れると意外に簡単なテクニック。
気軽に挑戦したいです。
「浮き目」と「すべり目」の違い
いずれも基本の編み方のひとつ。
「浮き目」と「すべり目」の違いを、分かりやすく解説します。
・記号の違い
編み物の雑誌を読んでいると、色々な記号が出てきて混乱します。
浮き目は「V」の字に「-」横棒を加えた、ユニークなマークをしています。
そしてすべり目は「V」の字のみ。
そのため「すべり目」に一本線を足したものが「浮き目」になります。
また編み方の違いもあります。
浮き目の場合は、毛糸を編み棒よりも手前におきます。
そして左の針から、右の針に向かって毛糸を移し替えていきます。
反対にすべり目では、毛糸を編み棒よりも背後におきます。
そして浮き目と同じように、左の針から右の針に向かって毛糸を移動させていきます。
そのため最初におく糸の位置によって、浮き目にするのかすべり目にするのか、調整していけます。
浮き目は立体感のあるデザインを作りたいとき、そしてすべり目はフチ取りをしたい場合に用います。
「浮き目」と「すべり目」は兄弟のように対に扱われることも多く、マスターしておきたい編み方になります。
まとめ
「浮き目」と「すべり目」の違いを分かりやすくお伝えしました。
いずれも基本の編み方のひとつです。
「浮き目」は生地から浮いたように見える、横糸のこと。
立体感のある柄作りに欠かせないものです。
またすべり目は、マフラーや帽子のフチ取りをおこなう際に利用されています。
楽しい編み方をレッスンしておきましょう。