この記事では、「安楽死」と「尊厳死」の違いを分かりやすく説明していきます。
「安楽死」とは?
「安楽死」とは、痛みを与えることなく、死に至らしめる行為になります。
主に薬剤の投与によって実現されるものですが、日本ではそのような行為は禁止されている為、実際に行われる例はまずありません。
自然にそのような死に方をすることではなく、人工的にそのような死に至らす場合に使われる言葉です。
そのような死に方を希望する人の多くは、完治する見込みのない大病に掛かっており、毎日のように苦痛と戦っているような場合がほとんどで、アメリカでは州によってはこれが合法な地域があり、実際にそういった人が希望した時には、この「安楽死」が実行されています。
「尊厳死」とは?
「尊厳死」は、人間としての尊厳を保ったまま死ぬことの表現です。
例として、歩くことや食べること、排泄行為などが不自由な人が、今後もそのような状態がずっと続く、もしくはもっと悪くなっていくと分かっている場合に、無理に生き続けるより、尊厳をもって死んでいきたいと考えることがこの「尊厳死」だと表現できます。
自らそのように思う場合と、当人にはもう意識がなく、工呼吸器などの力を借りて生きている状態がしのびない為、できれば「尊厳死」させてあげたいと肉親などが考えるという場合もあります。
実際に行うとすれば、先の「安楽死」と同様の処置になると考えられますが、こちらも日本では認められていません。
ただし、時にはそれも認めるべきではないかといった議論が盛んに行われているのも事実です。
「安楽死」と「尊厳死」の違い
「安楽死」と「尊厳死」の違いを、分かりやすく解説します。
「安楽死」は、苦痛を感じずに死なせることだと表現できます。
よって、「尊厳死」がもし行われるとすると、その中に入ることになりますが、「尊厳死」と使った時には、人間として、今の状態で生き続けるよりは死んでしまいたい(死なせてあげたい)という感情からのことで、先のように、日本でもこちらは認めるべきだという意見が少なくありません。
まとめ
「安楽死」と「尊厳死」は、このような意味の言葉になります。
「尊厳死」に関しては、人によって解釈が異なり、デリケートな部分も多い為、ここでの詳しい言及は避けます。