「担保」と「保証」は類似した意味合いを連想させる区別しづらい二つの言葉ですが、「担保」と「保証」の意味の違いを正しく理解できているでしょうか?
この記事では、「担保」と「保証」の意味の違いを分かりやすく説明していきます。
「担保」の意味や使い方
「担保(たんぽ)」という言葉は、「将来起こる可能性がある不利益や債務不履行に備えて、その補填の準備を前もってしておくこと」を意味しています。
「担保」には「債務者の債務不履行に備えて、事前に債権者に提供しておく財産的価値(換金価値)があるもの」という意味もあります。
「担保」の使い方は「土地を担保に入れて事業資金を借りました」のように、「債務不履行のリスクに備えて、あらかじめ財産的価値があるものを債権者に提供しておくこと」の意味で使われます。
「保証」の意味や使い方
「保証(ほしょう)」という表現は、「間違いがない(大丈夫である)と認めて責任を持つこと」を意味しています。
「保証」は、「債務者が債務不履行に陥った時に、代わりに債務を弁済する義務を負うこと」の意味も持っています。
「保証」の使い方は「彼の実力は私が保証します」のように、「間違いがないと請け合って責任を持つ時」に使えます。
また「その契約に対して私は保証責任を負っています」のように、「債務者本人が債務の支払いができない時に、代わりに債務弁済の責任を負うこと」の意味で使用することもできます。
「担保」と「保証」の違い
「担保」と「保証」の違いを分かりやすく説明します。
「担保」という言葉は、「将来生じるかもしれない不利益に対して、それを補填する準備をしておくこと」や「債務者が債務を履行しない時に、代わりに提供して債務を弁済できるもの」を意味しています。
それに対して、「保証」は「大丈夫であると請け合って責任を持つこと」を意味しているという違いがあります。
また「保証」にも「債務者の債務不履行時に代わりに債務を支払う」というニュアンスがありますが、債務履行ができない代わりに物的担保を差し出す「担保」と比べると、「保証」は「債務者に代わって債務を支払う保証人(人的担保)」の意味合いが強くなっている違いを指摘できます。
「担保」を使った例文と意味を解釈
「担保」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「担保になる土地建物・有価証券などがなければ、銀行は大金を融資してくれないものです」
この「担保」を使った例文は、「担保」という表現を、「債務が履行できない場合に、代わりに差し出して債務を弁済できる土地建物・有価証券などがなければ」という意味を持つ文脈で使用しています。
「保証」を使った例文と意味を解釈
「保証」を使った例文を紹介して、その意味を解釈していきます。
「人の借金の保証人にだけはなってはいけないと親から教えられてきました」
この「保証」を使った例文は、「保証」という言葉を、「本人が借金を返済できない場合に、その他人の借金を代わりに返す法的義務を負う立場の人にだけはなってはいけないと」という意味で使っています。
まとめ
「担保」と「保証」の意味の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「担保」というのは、「将来生じる可能性がある不利益(債務不履行)に備えて、その補填の準備をあらかじめしておくこと」を意味しています。
それに対して、「保証」という言葉は「間違いがないと認めて責任を持つこと」や「債務者が債務不履行に陥った場合、代わりに債務を弁済すること」の意味を持っています。
「担保」と「保証」の意味の違いを詳しく知りたい時には、この記事の内容をチェックしてみてください。
