「寝る」と「眠る」はほとんど同じ意味を連想させる紛らわしい二つの言葉ですが、「寝る」と「眠る」の意味の違いを正しく理解できているでしょうか?
この記事では、「寝る」と「眠る」の意味の違いを分かりやすく説明していきます。
「寝る」とは?
「寝る(ねる)」という言葉は「からだ(身体)を横たえること」や「睡眠を取ること」を意味していますが、その原義は「眠るのではなく身体を横にすること」にあります。
そのため、原義に基づく解釈では「立ったまま寝る」は語義矛盾となり、「立ったまま眠る」でないと文章の意味がおかしいということになるのです。
「寝る」の対義語は「起きる」になります。
「眠る」とは?
「眠る(ねむる)」という言葉は、「目をつぶって睡眠を取ること・心身の活動を停止させること」の意味を持っています。
「眠る」には「生命活動を停止させること・死ぬこと」の比喩的な意味合いもありますが、「寝る」には「眠る」の「死ぬことの比喩的(メタファー的)な表現」の使い方はありません。
「眠る」の対義語は「覚める」になります。
「寝る」と「眠る」の違い!
「寝る」と「眠る」の違いを、分かりやすく解説します。
「寝る」も「眠る」も同じ「睡眠状態」を示唆していますが、厳密にいうと「寝る」は「睡眠状態にはないただからだを横たえているだけの状態」も含んでいるという違いがあります。
「寝る」というのは「からだを横たえること」に意味の重点があり、「眠る」という表現は「睡眠を取ること・目をつぶっていること・心身の活動を止めていること」に意味の重点が置かれているという違いを指摘することができます。
「寝る」と「眠る」は「物理的に身体を横たえている」のか「心身の活動を停止させて睡眠を取っている」のかの違いですが、平安時代にはすでに「寝る」にも派生的な「眠る・睡眠状態になる」の意味が生まれていました。
まとめ
「寝る」と「眠る」の違いを分かりやすく解説しましたが、いかがだったでしょうか?
「寝る」という言葉は、「起きるの対義語でからだを横たえること」を意味しています。
それに対して、「眠る」というのは「覚めるの対義語で睡眠を取ること・心身の活動を休止すること」の意味を持っています。
「寝る」と「眠る」の意味の違いを詳しく調べたい時には、この記事の説明をチェックしてみてください。